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「賃貸vs持ち家」は損得で考えない

今年も年末年始の帰省シーズンが終わり、多くの方が「そろそろ家を買うべきか」と考え始める時期ではないでしょうか。実際に、1月から3月は不動産業界の繁忙期と呼ばれ、多くの人々が新生活に向けて住まい探しを始めます。

賃貸か持ち家か—この選択は、多くの人が人生で直面する重要な決断の一つです。男女の友情はアリかナシかというお題並みに、議論が白熱するのではないでしょうか。

今回は、この永遠の二択問題について、私の考えを共有したいと思います。

動画はこちら↓


1. 結論:すべては価値観次第

まず、最初に結論を申し上げます。答えは「価値観次第」です。

子供の成長をマイホームで見守りたい方、所有欲を満たしたい方は購入すればよいでしょう。『お城をかまえたい!』と考えるのか、『明日どうなってるか分からないのに数年後の人生はもっと予想できないから、今は賃貸でいい』と思うのか。この価値観の違いで、選択は大きく変わってきます。

家を購入するか賃貸にするかは、家族が何を大事にしているかで決まります。どちらも正解ですし、どちらも間違いではありません。
ただし、一つだけ注意して欲しいのが、購入を強く勧める営業マンの言葉を鵜呑みにしないことです。

あと、そもそも、家は嗜好品だということも忘れずに。

2. 損得で判断しない

多くの人は電卓をたたいて計算します。購入と賃貸、どちらが得かを。
しかし、これは正しいアプローチではありません。

なぜなら:

  • 将来の資産価値は誰にもわかりません

  • 災害のリスクは予測不能です

  • 賃貸の場合、将来(特に老後)の住居確保に不安が残ります

本当の価値は、家族がそこでどんな時間を過ごし、どんな思い出を作るかにあります。

特に注意したいのは、家族の今後の人生を左右する買い物だということです。購入を決めた場合、予算は絶対に慎重に決めるべきです。不動産営業マンやファイナンシャルプランナーの勧めだけで判断するのは、最も避けるべき選択です。彼らは売り上げが高ければ高いほど多くの報酬をもらえます。

3. 家探しは「目的」ではなく、あくまで「手段」

家探しの本質は、どんな生活を送りたいかを実現することにあります。

  • 通勤を楽にしたい

  • 家族との時間を増やしたい

  • 子供たちが安全に遊べる広いお部屋や庭がほしい

これらの希望を実現する手段として、家探しがあるのです。

どんなに素晴らしい家でも、それが家族の生活スタイルや価値観に合わなければ、その家はただの木や鉄のかたまりに過ぎません。しかも、そのかたまりのために35年以上働く羽目になるかもしれません。

それでは、夢のマイホームが、もはや刑務所となってしまいます。

大事なのは買った瞬間の満足感よりも、買った後の生活を重要視することです。

4. コストの現実(いちおう損得の話)

持ち家と賃貸では、以下のような費用の違いがあります:

持ち家の場合:

  • ローン完済後に支払いが大幅に減少

  • ただし、完済までが大変

  • 固定資産税や修繕費用など、完済後も必要な支出あり

賃貸の場合:

  • 支払いは永続的

  • 設備の修理は基本的に大家負担

  • 支払いが困難になった場合、引越しという選択肢あり

一般的に、持ち家の総コストと賃貸の総コストが逆転するのは、物件購入後40~45年後と言われています。

遠すぎる未来…

今から40年前と比較:

  • ケータイ電話を携帯できず

  • 「インターネットって何?」という世界

  • そもそも昭和

40年後はもはや、「持ち家か賃貸か」、「損か得か」はどうでもよい時代になっているかもしれません。

まとめ

住まいの選択に絶対的な正解はありません。大切なのは、家族の価値観と生活スタイルに合った選択をすることです。損得だけでなく、そこで実現したい生活を具体的に思い描き、決断することをお勧めします。

みなさんが理想の暮らしを手にすることを願っています。

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