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ありのままを、そのままで。

私は海外生活が長かったからか、いわゆるLGBTQIA+の友人がとても多い。そんな友人たちと一緒に遊びに行く中で、例えばトイレに行くとき、自分は男性用と女性用、どっちに行けばいいのか?手を繋ぎたいけど、繋いだら変な目で見られないだろうか?といった、普段私だったら気にしないことまで悩むこともある、という話をよく聞いていた。友人たちを見て、いつも心から彼ら/彼女たちがそんな気にしないですぐ自分が好きな方をそのまま選べる世の中になったらいいのに、と思っていた。

日常の中で自分がありたい姿と、実際の姿が違いすぎて違和感がある場面は、例えば買い物をしているときに、クレジットカードにサインをしているその瞬間もあるかもしれない。見た目とサインの名前が一致しないことによって、店員から不審がられたり、時には誤解や差別を受けるリスクもあるという。

そんな違和感を持つであろうトランスジェンダーやノンバイナリーの人たちのために、Mastercardがカードに記載する名前を選べる’’True Name Card”という商品を開発した。

最初はひとつのマーケティングアイデアだったそうなのだが、実際に使う人の声やインサイトを踏まえて製品化されたという。法的な手続きなしに変えられるのだそうで、「カードの名前を変える」というシンプルな解決策が使う人のストレスを大きく軽減させる、すごく良いアイデアだと思った。そして、言われるとすぐできそうなのに、実際の製品化を今までしていた会社が他にないところを考えると、従来のカード会社のハードル、手続きの盲点が見えてくる点も面白いと思う。

日常の瞬間から、全ての人にとって過ごしやすい製品を作るには、ほんの小さな変更が大きな変化をもたらすいい事例だと思った。

参照元:https://www.mastercard.com/europe/en/aboutus/overview/pride.html


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