身体との付き合い方について
写真は台湾街角のドラッグストアにて。
漢方の本場で養命酒が推されているってどーゆーこと?…と、とりあえず撮っておいたものである。
さてさて、どうも自分は体感が敏感なようだ。
だが世の中では「一般的に身体ってこんな感じ」という観点からやり取りをされることが多いので、噛み合わないことがあるようだ。
これらにしっかりと気づいたら、自分の身体との付き合い方が割と整ったので、それについて書いてみる。
昔、一度だけ手術をしたことがあった。
それは腹腔鏡によるもので、3日程度入院を要するといった軽めの手術だった。
ただ術後、気になることがあった。
傷口のある下腹辺りが痛むのは解るが、なんかちょっと一箇所、離れたところにも小さな痛みがあるのだ。
どちらかと言うとお尻側で、、、えーと、これ何処だ?こんなとこが痛くなったとか何か感じたこととかがなくて、よくわかんない。
そんな場所だった。
翌日にお医者さんが病床まで回診に来てくれたので、私はこのよくわからない場所の小さな痛みについて説明をしてみた。
すると彼は少し考えてから答えをくれた。
「あのな。お腹の中の腫瘍が大きかったので、腹腔鏡の傷口からは取り出せないから、貴女が言ってる辺りの筋肉を切って、そこを通して膣から腫瘍を出して、筋肉は縫合したんだよ。
ただ、そこは人間にとっては無感覚ゾーンのはずで、今まで同じことをしても誰一人としてそんなことを言ってきた人はいなかった。
あんた、敏感なんやなー」
それを聞いて私は思った。
「気のせいではなかったのか」
私は人より少しメモリが細かいだけで、感じてきたことは気のせいではないのだな。
そして、世の中はこれが痛くない人が大半だなんて、こんだけ他人と差があるならば、他人の言うことを鵜呑みにはしたらいかんな。
これが私にとって大きな気づきとなった。
例えば私は、風邪薬を飲むと、風邪の症状より薬の作用の方がよっぽどしんどい。風邪は治りもしないのに変な眠り薬を飲んだようにベッドから起き上がれなくなってしまったりするので飲まない。
(今でこそ風邪薬に意味無いなんて言われるようにもなったが、子供の頃から感じていた違和感にようやく肯定の意見が出てきて本当に有難い。)
小さな頃から基本的にお弁当が苦手。これは手作り売り物等はさほど関係がない。いろんなものが1つの場所に詰め込まれ時間が経って冷え切っていて不味いし辛いと感じる。なので選べるなら他のものを食べる。
(多分これ消化に悪いんだな、と思っていたが、後にアーユルヴェーダ関連でなるべく出来たてのものをすぐ食べることを推奨する記述を見つけて、おお、と思った。)
デパ地下で生まれて初めてお高いマヌカハニーを耳かきの先ほど試食をさせてもらったときは、15分くらい後に急に膝から崩れて転びそうになった。
(体内バランス(おそらく腸内)が変わった、とその瞬間に感じた。これは薬に近いレベルだなー扱い方をそうしようと思った。)
バカみたいで、細かすぎて、他人には理解されないかもしれない。
それでも、そう感じたときは自分に良いように対応をするようになった。
あと、どれぐらい一般平均の感覚から離れているかをなんとなくでも知っておくのも良い。
そうすると他人に理解されないことに無意味に傷ついたりとか、早々に病院で検査をしたけどまだ病気は見つからないなんてことを回避出来る。
体調不良で仕事を休むと、とにかく早く病院にとか、薬を飲めとかって上司から言われたりすることがあったが、あれは本当に困った。
昔は、「雇われてんだし」って一応言うことを聞いたりもしたんだけれど、全然ダメだった。
以来、病院へ行く時期でないと感じるときは、そのように言うことにしている。
薬も例えお医者さんからいただいても自分が飲んでも大丈夫と思えなければ口にしないようにしている(飲むと飲まないを天秤にかけ、飲んだ方が身体が楽になると納得を出来たら口にする)。
私は私の最善を尽くして病の時を過ごしているので、もしそれを聞き入れてもらえないならそこからは離れようと思う。
あくまでこれは私の場合。
ただ、もし他人のアドバイスを鵜呑みで受け入れ過ぎて、それで弱ってしまっている方がいらっしゃるならば、ちょっと参考にしてみられてはどうかと。
自分の身体は、自分のものだ。
感じ方も壊し方も治り方も人それぞれだ。
病院とは、検査が出来て、一般的に上手くいきそうな方法を、あと出来るだけ死なない方法を、提示してくれることが多い場所だと解った上で、自分に合った使い方を知っておくと便利だ。
こんなことを踏まえて、自分の身体と納得のいくお付き合い方をしていただけると良いなあ、と思う。