【書籍】ナパージュという国はな、動くのが遅くて、止まるのも遅いんだ

2日間限定公開の寓話「カエルの楽園2020」(百田尚樹著)は、
書籍「カエルの楽園」(百田尚樹著・新潮文庫刊・277頁)の続編。
笑っては怒られそうだが、あまりに面白すぎて一気に読破した。
作家・百田尚樹さんが、以前刊行した書籍「カエルの楽園」の続編として
今の日本が、新型コロナウィルスで揺れている現状を、
カエルの世界に置き換えて、持論を展開した作品、というもの。
(寓話と言いつつ、登場人物?がリアルで分かりやすいのも特徴か・・)
読んでいない人には、全くわからないだろうから、
内容について細々と触れないけれど、メモした会話をご紹介。
私が注目したのは、緊急事態宣言の発令と解除についてのくだり、
「ナパージュという国はな、動くのが遅くて、止まるのも遅いんだ」
ナパージュとは「JAPAN」を逆から読んだ「NAPAJ」と皮肉った名前らしい。
この国は、そういう国なんだ、と表現したところが面白すぎる。
確かに、他国と比べて、緊急事態宣言の発令(動くこと)も遅かったが、
今度は、解除(止まること)も遅い・・と指摘している。
しかし、その原因は「首相に、その権限すら与えてられない」から、
そんな主張が見え隠れする会話だった気がする。
ただし、不平不満は、ネット上にいやと言うほど溢れているが、
不満分子が一致団結して、暴動にまで発展しないのもこの国の国民性かな、
そんな印象を持って読み終えた。
この寓話が「予言書」となるかどうかは、私たちの行動にかかっている。

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