見出し画像

「iDeCo改悪!」本当に改悪か?

今回の見出し画像は、パワールート画像の最終回、日本寺(鋸山)の百尺観音像です!
日本寺(鋸山)というと前回ご紹介させていただいた奈良の大仏さんより大きいのではなかろうかという大仏さん、そして、岩が出っ張っているところから下を見ると吸い込まれそうな景色が見える「地獄のぞき」が有名ですが、私は見出し画像の「百尺観音像」が好きです!
「地獄のぞき」のところは、いつも人が多くいますが、「百尺観音像」のところは、そんなに人がいない…ひっそりと東京湾を眺めて立ってらっしゃる…こちらもでかい!
なんか、ゴダイゴの「ガンダーラ」という曲がBGMに流れてきそうです(ガンダーラ、ガンダーラ)。古いですか…。

さてさて、引き続きiDeCoについて、書かせていただきます!
2025年度税制改正大綱に記載があるiDeCoの「5年ルール」の改正につき、「改悪だ!」「改悪だ!」と世間では言われているので、「これは、まずい!」と思い、前回、対応策を考えてみました。

でも、世間で言われていることが、必ずしも正しいとは限らない!本当に「改悪」なのかどうか、考えてみました。

まず、そもそも「5年ルール」は、iDeCoを先に一時金で受け取って、退職所得控除を満額活用して、5年以上経ってから、退職金を受け取って、退職所得控除を満額受けとる…ということが出来る人にとって都合が良かった訳ですが、これが出来る人って、どんな人でしょうか?
60歳までiDeCoは引き出しできないので、一番早い受け取りタイミングは60歳。
60歳でiDeCoを受け取って、5年以上経って退職金を受け取ることが出来る人って、どんな人?
再雇用の場合は、一旦、60歳で退職金を受け取ることになるので無理だし…65歳以降に定年延長した人、もしくは定年が廃止になった人ですよね…。
それって、こちらの資料(記載のデータは厚生労働省調べ)を見ると、全て合わせて30%もいないですよね…。

つまり、今回の「改悪」について、影響を受ける人は、全体の30%もいない…ということですよね…。
そもそも「5年ルール」は、従来、あまり使える人がいない前提だった訳ですが、使える企業が増えてきて、使える人と使えない人がいて、不公平だと国は思ったんでしょうか…また、ハードルを上げたんでしょうね。
(「10年ルール」が使える人は、記載データを見ると5%いますけどね。)
いずれにせよ、70%以上の人にとっては、「5年ルール」の改正はどっちでも良い!…ことなんじゃないでしょうか。

本来は、iDeCoは支払いの段階(掛金)で課税が免除(所得控除)され、受け取る時に課税される、いわゆる「課税の繰り延べ」であったのですが、一部(30%弱)の人は「5年ルール」を使って、受け取る時も課税しなくても良い、この印象が「iDeCoは受取時も課税しなくても良い」に近い誤解を生んでいるような気がします。
現に、前回の記事に記載したように重複しない期間の控除は受けられますし、年金で受け取れば公的年金控除も受けられる(公的年金で食われちゃうかもしれないけど…)。
控除がない訳ではないんですよね…。

って、お前はどっちの味方なんだよってことですね…。
すみません。
そもそも、60歳まで受け取ることが出来ない制度を、今回みたいに掛金増額!…の続きでシレっと「5年ルール」改正…って、やっぱり怒るのもごもっともかもしれませんね。

しかも、今回のポイントとなる「退職所得控除」について、現在は勤務年数が20年までは1年につき40万円、20年を超える部分は1年につき70万円として計算されていますが、今後、20年を超える部分も40万円、つまり一律40万円×勤続年数で計算する、みたいな改正を検討しているとかいないとか…。
やっぱり、税制改正はしっかりみておかないと…ですね。

よって、次回以降も「2025年度税制改正大綱」について触れてみようかと思います。
(今さら感、満載ですが…。)
引き続き、よろしくお願いいたします。

#税理士 #FP #人生100年時代 #ライフシフト #定年後 #起業 #税金 #お金 #ライフプラン #iDeCo