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野の医者は笑う 感想文

こんにちは🦄✨
旧正月の時期になってしまいましたが、本年もよろしくお願いします。

年末から旅行を楽しんでいたのですが、年明けから発熱、やっと日常の生活に戻れたと思ったら家族がまた熱を出したり。そんな感じなので今年は、とにかくシンプルに心身共に心地良くいられることを一番にしようと思います。

noteは相変わらずスローペースで、書きたいと思うことが出てきたら正直な思いを書くスタンスで続けられたらと思っています。
お付き合いいただいている方々、ありがとうございます。

昨年勧められて読んだこちらの本が良かったので感想文を書いてみました。

臨床心理士の著者がトヨタ財団の研究助成金を得て、沖縄の怪しい治療を体験しながら”心の治療とは何か”について探っていくノンフィクションのストーリーです。

人生に痛めつけられたからこそ、
人を癒やす力を得た野生の医者たち。
彼女・彼らと共に過ごした
灼熱のフィールドワークの記録!

気鋭の心理学者にしてカウンセラーは、精神科クリニックを辞め、学界を揺るがすこと必至のフィールドワークを開始。沖縄で人々の心を癒やし続ける謎のヒーラー達を取材しながら自ら治療を受け、臨床心理学を相対化しようと試みた。「野の精神医療」と学問の狭間で辿り着いた驚愕の発見とは? 涙と笑いの学術エンタテインメント。

Amazon 紹介文より

著者が野の医者=ヒーラーやセラピストの治療を体験、治療者に直接インタビューをして背景や全体像を考察していく内容なのですが、ご本人もどっぷりその世界に浸かっていき、心踊らせてしまっている感じが愛らしく、読みながら何度か公共の場で吹き出してしまったり、思い出し笑いをしてしまうくらい面白かったです。
ここ数年、私も色々な治療者、セラピストの方々にお会いしてきました。そんな中でユングが提唱した傷ついた治療者たち、本人自身も何かしらの辛い体験があり、それと向き合う過程で治す側になっていくと言う話は現実でも度々お聞きしましたし、”心の治療はブリコラージュ”目の前にあるものを組み合わせて治療法を編み出してく形も、統合医療やスピリチュアル関連ではよく見るスタイルで、読みながら自分の見聞きして来たことをおさらいするような感覚で楽しい読書体験でした。
治療者の段階をトカゲとドラゴンに例えるなど経済面も含めた業界の仕組みもわかりやすく書かれてあります。

昨年の一時期、気になって調べていたニューソートの話も出てきました。流行りのスピリチュアルのベースはここにあるらしく、あらゆる創作物に入り込んでいる思想です。知らずに私も影響を受けていたし、共感する部分も多々ありますが、傾倒しすぎるとエゴが強くなり周りが見えなくなるので気をつけたいなと思っています。また度々書いてますが、魔術的要素が強いものも界隈には多くあるので気をつけた方が良いと個人的には感じています。集合意識にも影響を与えているので、それをキャッチして同じような思想になりシンクロのような連鎖反応が起こるみたいなことも頻繁にありそう。

巻末にあるX師との対話の部分で精神医学が言う”軽い躁状態”をスピリチュアルでは”ミラクル”と呼ぶと言う話は、うっすらと感じていたそれが言語化されていて共感もしました。(何を治癒、良い状態とするかがそもそも治療法によって違うという考え方も納得)

もちろん、ただの躁状態ではない現実的に驚くような話は実際に多々あるし、実体験も色々あるのでわかるんですが、軽い躁状態のそれと見極めるために俯瞰して見る、フラットな自分をいつも用意する感覚は実生活を生きるために必要だなと感じています。

またニューソートとは対局の考え方かもしれませんが、ちゃんと落ち込めること、現実的に自分の能力を過大評価せず見極めること、その上で必要な積み上げができることってやっぱり大事なんじゃないかと思っています。

純粋に読み物として面白かったので、気になられる方はぜひ!

読んでいただきありがとうございます🌿

今日の一曲✨
宇多田ヒカル『道』
❤️


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