
子供の時の話
子供のころから引っ込み思案だった。人と話すことが得意ではなかった。
年齢を重ねることに少しずつ話せるようにはなったが盛り上げ役にはなれなかった。
初対面は話せるけどそれは話すべき内容があるからで、二度目以降はなにを話せば良いかわからない。クラスメイトと二人きりにならないための動きが得意になった。
決して孤立しているわけではない。喋らないわけではなく笑顔もある。ぱっと見は普通にやっているように見えていただろう。
でも自分が薄っぺらい人間である感覚が常にあった。
勉強はできたがそれだけだった。