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アンデス高原の太陽の門に立つ①
小学生のころに見たテレビ番組で、初めて「南米アンデス山脈」「インカ文明」などを知り、ひょんなことから20代で南米でサラリーマン生活を送ることになった我が人生を振り返ると、中学生の一時期、色々こじらせていた時期があった。ときは1980年代。
何がきっかけか、きっかけがあったのかも思い出せないが、わずか数か月間やたらとオカルトチックなことに心がとらわれていた。UFO、超能力、謎の古代文明などなど。
当時、そんな話題をごった煮で編集した雑誌があり、何回か本屋で買った記憶がある。
ある時、その雑誌の1ページに、「太陽をバックに撮影した、石でできた門」の写真があった。見た瞬間みょうに気になる一枚で、わざわざハサミで切り抜き、学習机の引き出しにしばらくしまっておいた。
「思春期あるある オカルトの季節」はすぐに終わり、日常生活(部活、テスト勉強、わずかな小遣いでアイドルのカセットテープをいかに買い集めるかなど)の中で、その一枚の写真のことはさっぱり忘れ、いつの間にかごみと一緒に捨てたのだと思う。
それから約10年後、大学を卒業してから南米で数年間サラリーマン生活を送ることになった。異文化の中での日々は刺激的で、休暇にマチュピチュなど、南米の名所旧跡を回るのが楽しくてしょうがなかった。
そんなある年に訪れたのが、ボリビアのティワナコ(現在はティワナクと表記)遺跡。標高約4000mのアンデス高原に残る巨大石造遺跡。一般的な知名度は高くないが、日本が弥生時代のころから栄えていたとされる文明の痕跡で、現在は世界遺産にも登録されている。