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野球で必ずアイシングが必要なときとは

必ずアイシングをして欲しいとき

こんにちは。
ホロス・ベースボールクリニックの石橋秀幸です。

今回で、アイシングについての説明は最後となります。
まずは、おさらいをしておきましょう。

第一回では、アイシングが医学的には効果がよくわかっていないこと、冷やし過ぎには注意が必要であることをお伝えしました。

第二回では、アメリカのアイシングの考え方と方法について説明しました。加えて、ポジションに関係なく、たくさん投げた日にはアイシングをしましょうというお話もしました。

第三回では、私の考えとして、小学生にはアイシングが必要になるほど、投球をさせないで欲しいというお話をしました。日本の野球指導の現場では、根性野球がまだまだ根強く残っているという話を耳にします。その結果、肩やヒジをケガしてしまう小中学生がたくさんいます。この現実を踏まえて、私の考える投球数についてお話しました。

そして、今回は、アイシングを必ず行うべきケースと、すぐに病院へ行くべきケースについての説明です。

思わぬケガをしたら、まずアイシング

野球をやっていると、思わぬケガをすることがあります。
例えば、デッドボールが当たったり、ベースを回っている時に足を捻ってしまったりすることがあります。

時には、選手同士がぶつかってしまうこともあります。
夢中になってボールを追いかけていたら、他の選手が見えなかったということもありますね。

そんな思わぬけがをしてしまった時は、まず痛めたところをアイシングしましょう。
最初は20分間くらいアイシングをします。その後、40分から1時間程時間をあけて、もう一度20分間くらいアイシングをしてみましょう。
痛みが小さくなるようであれば、何度かアイシングを繰り返して様子を見ます。ただし、最初にアイシングをしても痛みが強い場合は、アイシングをしながら病院に行ってください。

いずれにしても、ケガをしたらすぐにアイシングをすることが大切です。

Image by Keith Johnston from Pixabay

病院へ行ったほうがいいケースがあります

野球をしていると、頭にデットボールが当たることがあります。
そのような場合は、アイシングするのもよいですが、念のため病院に連れて行きましょう

あなたや周りの大人が「たぶん大丈夫だと思う」と考えて病院に行かなかった場合でも、もし24時間以内に気分が悪くなったら、すぐに病院に連れて行ってください。

気分が悪くなるというのは・・

  • 頭がクラクラする

  • 目の前が暗くなってしまった

  • 気を失ってしまった

  • 気持ち悪くて吐いてしまった

などです。
これらの症状がある場合は、非常に心配なので、絶対に病院に行くようにしてください。

また、頭へのデットボールだけでなく、選手同士がぶつかって頭を強くぶつけてしまうこともあります。
そのような場合もプレーを続けずに、すぐに医師の診察を受けましょう。
そして、先ほどお話ししたように、頭がクラクラしたり、少しでも気を失うようなことがあったら、すぐに救急車を呼んでください。

思わぬケガは、医学的な知識がないと、病院へ行くべきか判断が難しいケースがあります。

たとえば、試合中に強い打球がイレギュラーし、ノドにボールが当たってしまった中学生がいました。
すぐに、他の選手と守備は交代したのですが、本人が「大丈夫」だといったので、すぐに病院へは行かずに横になって様子を見ることにしました。

しかし、約5分後に気分が悪くなり吐いてしまいました。
慌てて救急車を呼んで、病院へ行ったのですが、頭に直接ボールが当たらなかったケースでも、脳震盪は起こるのです。
幸い、大事には至りませんでしたが、このようなケースもありますから、迷ったら病院へ行くようにしてください。

Image by Keith Johnston from Pixabay

アメリカで目にした、アイシングのアイデア

練習や試合に行く際には、ほとんどのチームがアイシング用の氷を用意しているはずです。また、アイシング用の氷嚢も用意しているはずです。

これは、万が一氷嚢を忘れてしまった場合のアイデアとして紹介します。

私が実際にアメリカで目にしたのは、突き指をした選手が自分の履いていたソックスを脱いで、そのソックスに氷を入れて使ったという光景でした。
ソックスに入れた氷を床や壁に叩きつけ、砕いてから指に巻いたので、私は少しビックリしました。しかし、その後もアメリカでは、たまにそんな光景をたびたび目にしました。

氷嚢を忘れた場合は、同じようにして氷を砕いてから、打撲や突き指したところの炎症を抑えるとよいでしょう。

ぜひ試してみてください。

特に、指導者はスポーツ医学の基礎知識をもちましょう

練習中や試合で思いがけないケガが起こった場合、どう対処すればよいか判断が難しいですね。また、病院に行くべきかどうかも判断に迷うことがあると思います。

そのようなケースで適切な対応ができるように、スポーツ医学について知ることをお勧めします。

特に、チームの監督やコーチにはスポーツ医学について学んで欲しいと思います。
スポーツ医学については、一般社団法人 日本スポーツ医学検定機構が定期的に検定試験を行っています。
テキストも一般の書店で手に入るので、子どもたちのケガの予防のためにも、多くの指導者にスポーツ医学を学んで欲しいと思います。

ぜひ、あなたにもテキストを読んでいただき、チームの指導者にも推薦していただきたいと思います。

これでアイシングについての説明は以上です。

何かわからないことや質問があれば、お気軽にメールでお問い合わせください。

info@holosbc.com

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