インフルエンザの私を魅了したギタリスト

年末に風邪を引き、年始にインフルエンザを発症して、ずっと寝込んでいた。
だいぶ長引いて２週間ほどグッタリしていた。
その間は何も出来なかった。

唯一の娯楽は音楽だった。
読書等と違って、再生ボタンを押せばあとは自分の身体を使うことがない。

インフルで動けない期間に出逢ったのはIchika Nitoというギタリストだった。
まだ若い日本人ではあるが、素晴らしい技術の持ち主だ。
たまたまYouTubeで見つけて、見事にハマってしまった。

基本的に私はバンドが好きなので、ソロギタリストにはあまり興味が湧かない。
それでも最初に彼のプレイを見たときは衝撃が走り、過去の動画まで遡って視聴した。
クリーントーンでライトハンドを多用するプレイスタイルもなかなか斬新だ。
私はベッドに磔になりながらずっと彼の演奏を聴いていた。
ギターは歪ませてなんぼだと思っていたが、体力が無いときはこういう優しい音色の方が心地良い。

インフルが治り、CD屋に行く機会があった。
お目当てのアルバムを買い、ついでにIchika NitoのEPを探したが、残念ながら置いてなかった。
タワレコのような大型店舗に行かないと見つからないのかもしれない。
そもそもソロギタリストって、どこのコーナーに置いてあるのだろうか。
甚だ疑問である。

とりあえず家に帰って購入したアルバムを延々と流している。

まだ読書ができるほど元気ではない。
新年早々かなりのダメージを負ってしまったようだ。

こういう時、音楽が趣味で良かったと思う。
手を動かさなくとも、目を開けなくとも楽しめる、こんなに有難いことはない。

先日、立て続けに知り合いからライブの案内が送られてきた。
もともと観に行く予定だったので早いうちに詳細がわかるのは嬉しい。
来月と再来月だからさすがに私の体力も戻っているだろう。
とても楽しみだ。

Ichika Nitoのライブもいつか観に行きたいなあ。

今年は、できることを何でもやる年にしたい。
行きたい場所に行き、食べたいものを食べる。
何も思い残すことのないようにしたい。
インフルのせいで出だしからこけてしまったのは予想外だったが、これから挽回するつもりだ。
小さなことから始めたいので、まずは星乃珈琲店でモーニングを食べよう。
朝はあまり得意ではないが、頑張って起きてみる。

そうだ、もうすぐ横浜に用事があるから絶対タワレコに寄ろう。
Ichika Nitoがあるかもしれない。

欲望に忠実に生きるのも悪くない。
これからは思いきり我儘になりたい。
自分に正直になりたいんだ。