ミラノ、パリコレファッションウィーク経験談-2-
私が考えついたショーでの動き方は、1番仕事ができるヘアスタイリストのアシスタントをする。
そしてそこからどうしたらいいのか、何をするのが最適か実践しながら学んで行こうと思いました。
バックステージでは、ヘア、メイク、ネイル、スタイリング(洋服)みなそれぞれの部門に分かれていてヘアチームだけでも35人くらいはいます。
その中でリードヘアスタイリスト(ボス)がいてそこのボスの1番手、2番手、3番手くらいまでの方達がいます。
その他はショーの常連のそれぞれフリーランスの方々が大半です。
この時はDolche&Gappanaということもあり1番という名高いチームということもあって固定のメンバーも10人くらいいました。
その中でも1番弟子の実力はもちろんのこと、スピードもものすごい勢いです。彼のスピードに合わせてピンを渡したり、スプレーをわたしたり、理想は彼が何も言わなくても先読みしてどんどん渡していくことが大事なのでそれはそれは集中して行っていました。
正直技術を盗むとかそういう余裕は一切ありませんでした。
このヘアチームのボスはGuido Palauというイギリス出身の方で、今でも第一線で世界中のヘアを手掛けています。近々ではZara beautyでヘアプロダクトを監修したことも記憶に新しいです。
この時の彼のチームはとにかく殺気だっていて協力というより競争が凄かったです。
ノロノロしていたらモデルも盗られてしまうし、仕事も横取りされてしまいます。みんなが評価を受けて上にあがりたい、彼のチームに入りたいのです。
私がショーに入って感じたことは彼は一切ヘアスタイルに対して妥協しないということでした。
彼は基本的に監督的な立場で最後のラインナップまで実際にヘアスタイリングをつくることはありません。
そのため私達がヘアスタイルを完成させるとボスのチェックが入ります。そこのチェックに通らなければ何度でもやり直し、あまりにもひどい場合や何回もやり直しになってしまうと「他の人と変わって。」と言われてしまいます。
しかしそれは当然の事。ここは練習の場ではなく本番です。
決まった時間に仕上げられなければ全ての責任はボスになってしまうわけですし、皆が真剣です。
あっという間に時間は経過していき最後にモデルさんが着替えを終えて番号順に一列に並んでいきます。
出る幕のギリギリのところにボスが立っていて、ラストタッチをして仕上げていきます。
何故か彼が触ると雑誌で見ていた絶妙なバランスのベストなヘアスタイルに仕上がって行きます。こんなにも髪の毛が彼の思うように形を変えるなんてととても驚きました。
そして最後のランウェイが終わると皆続々と帰って行きます。このまま次のショーに行く人も中にはいます。私は初めてのミラノコレクションでどっと疲れたのでそのままホステルに帰りました。ホステルに帰って鏡をみて、自分がDolche&Gappana HairのTシャツを来ていたので本当に自分がやったんだなとそこで改めて実感しました。
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ここまでご覧いただきどうもありがとうございました。他にも私の経験談やビザの取得情報も載せているのでもしよければ覗いてみてください。
現在はオランダでミラーレンタルをして美容室で働きながら、自分のお店を出店しようと挑戦してます。
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