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徒然:輝きの瞬間

光の滴が静かに揺れる
遠い空で微笑むその輪郭は、触れられない蜃気楼
近づくほどに遠ざかる鼓動が胸を震わせ
影と光が交差する迷宮を歩む足音だけが響く

目の奥に焼き付いた輝きは
消えぬ残像のように導きを拒みつつも囁き続ける
追い求める道は果てしなく
けれどその苦しみさえもまた
輝きを紡ぐ旋律の一部なのだ

fin

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