賃貸業界の審査って変というか嫌いだったので、もっと寛容にやろうと思うという話。
まだまだ知名度の低い「HOLDER」ですが、おかげさまで内覧の数も少しずつ増えました。
時々聞かれるのは、審査基準について。
シェアオフィスという性質上、これから起業される方や、起業されたばかりの1期目のスタートアップも多いです。形式的には、2期分の決算書などをご準備いただくというアナウンスはしていますが、決算書がない場合は当然に仕方ない。1期目だからNGということはないし、設立準備だからダメということもない。
今は大きくなったけど、グリーもチームラボもはてなもカヤックもビズリーチもみんな当時は小さかったし審査だめかもとよく言われた。僕がお世話になったセプテーニもいたとき50人くらいだったし、今は1000人の会社。
当然に僕が創業した47もひどいものだった。お客さんというか、入居者はパートナーなので、疑うよりも信じて期待したほうがいいと思うし、そう思える人とご一緒したいです。
学生ベンチャーさんなんかも内覧されましたが、与信は確かに何もないけど、26で会社作ったとき、僕も同じようなものでした。ワクワクしながらオフィスを見に行って、申込するのだけど、創業当初は結果はNGが多かった。もちろん仕方ないのだけれども。何なら週末に当時の彼女と周辺を見に行ったり、その近辺の賃貸マンションを調べて、この辺に住もうと思っているんだとかって話して、悩みに悩んで申込しても、結果はNG。数少ない社員なんかと、仕事終わりにみんなで見に行って、どう思うなんて聞いて、よしここでいいか。ちょっと背伸びだけど頑張ろうってそのビルの近所の居酒屋に飲み行って勝手に決起集会までして、申込むんだけど、結果はNG。とかよくありました。
内覧した段階で断ってくれればいいのに。と何度も思いました。
また、もっと意味不明なのは、申込時に必要書類を出さされること。免許証は本人確認。年収証明は、年収確認。住民票は住所確認。全部、ただ確認するためだけのもの。記載事項に虚偽がないかの確認のはず。そんなの出させる前に審査だめって言ってくれればいいのに。とずっと思っていました。
なので、「HOLDER」では申込時には当然何も頂きません。入札申込書のご提出と、申込金の1万円(税別)のご入金だけ。ちなみに、申込金は、権利者(HOLDER)がキャンセルした場合以外はすべてお返しします。(契約になったときは、契約金の一部に充当します。)ひやかしというか、真剣ではない安易な申込を防ぐために設定しただけなので、特に収益にしようという意図はありません。
落札後の審査の段階では、もともと記載頂いていた内容を証明する資料や、決算などもなければ、どんなご経歴で、どんなことされたいかをまとめた資料をご提出いただく予定です。
不動産業界は、高度成長時代やバブルの崩壊なども経験して、ずいぶんとルールとリスクの取り方が複雑化したような。しかも貸主優位な。
敷金12カ月+連帯保証人。年収の証明書や、時には預金残高まで確認する。個人的には気持ちよくない取引だと感じます。そんなに嫌ならいれなきゃいいのに。
いずれ少しはいわゆる痛い目にあうのかも知れない。でも、それを痛い目とは思わない会社でありたい。会社をやっているといろいろなことが起こるけど、裏切られたときに人を疑うんじゃなく、当たり前に裏切らない人の価値をより大切に思えるものでありたい。
人を見る目と事業を見る目はそこそこ自信があるので、僕にしか取れないリスクをしっかりとっていこうと思います。
といいつつ、本当に良い方々に興味を持っていただけているので、金銭的な評価はあるにせよ、4部屋しかない中で、おそらく22日に向けて申込がこれから入ってくる。審査って本当に難しいなとすでに悩ましい日々です。