日記┊2024.11.11~11.17
2024/11/11(月)
褒めるにせよ貶すにせよ、提出作品と誠実に向き合わなきゃと思って、入念に準備をしている。作品をちゃんとキャッチすること、そして論旨を整理して伝わるよう話すこと。
靖子ちゃんの歌う「flop」のライブ映像を、思わず涙ぐんで見ていた。歌詞とメロディーに問答無用でやられる。ずっと鳴り止まない。椿宝座のライブいきたいな。
2024/11/12(火)
文校。今回の僕のは酷評だったから、合評するのにかなり緊張した。授業後の飲み会で、はっきり言ってくれて良い合評だったみたいなこと言ってもらえてちょっとずつ自信ついてきたかも。当たり前に同性への片想いの話とかできるのも超有り難い。
2024/11/13(水)
小説ぜんぜん書き始められない。長編をやろうとするなら、主人公には物語を推し進めるための展開意欲が必要という気がする。僕がいちばん書きやすいのは怒りだと思う。
2024/11/14(木)
バイト先のおばちゃんやお姉さん達にいつも顔面を褒められていて、自己評価がわかんなくなる。それでも写真や鏡に映った自分を見ると、やっぱりクソ気持ち悪い。なんでこんなキモいんだろうね。
『スクリプトドクターの脚本教室』に載っているテンプレートに則って、小説の設定を詰めてみているけど、どうにもうまく発想が広がらない。頭固いから、テンプレがあるとそこに当てはめようとばかりして思考が近視眼的になっちゃう。そもそも脚本と小説とでは作り方が違うし、参考程度のが発想が広がるのかも。
2024/11/15(金)
眠りそうになりながら働いた。作品に関する着想はなにも浮かばなかった。
チャック・パラニュークの『ファイト・クラブ』を読んでいる。おもれー。
2024/11/16(土)
ひさびさに精神科へ。近況と自殺願望のことなど話した。「スランプになることもあるだろうけど、いったん小説から離れて気分転換をしたり、いろいろ経験を積んでみる。それが小説の糧になる場合もある」ってなことを主治医には言われた。
ちょうど黒沢清監督作品の再上映がやっていて、帰りに出町座に行った。『CURE』と『Chime』を続けてみた。『CURE』をスクリーンで観るのは初めてで、テレビの小さな画面では見えなかった細部に気がつく。すべてのショットが大好き! 『Chime』は四十五分の中編作品。すごく黒沢清らしい映画ではあったけど、いったい何を見せられたんだ、という感想。なにがなんだかわからない……。でも、『CURE』に回帰した感じもして、再上映をした理由がなんとなくわかった気がした。
上映後にトークイベントがあって、知らないおじさん(映画批評をやってる方らしい)の話を聞いた。近年になって、初期作に通じるような〝空っぽ〟の映画を撮るようになった。それでも面白いのは、黒沢清が映画の面白さを体現しているから、というのが大雑把な論旨。『Chime』は原因を描かず、結果だけを描いた作品だ、という分析にも納得。僕の両隣に座っていたひとが、二人とも舟を漕いでいてウケた。
2024/11/17(日)
合評作品を読んだり『ファイト・クラブ』を読んだりしていたら休日が終わっていた。
小説が、まだスタート地点にも立てていない。早く書き始めたい。閃きなんて待っていたらいつまでも思いつかないことはわかっている。といって、創作術の本を開いてみたり、腰を据えて設定を詰めようとしてみても、なにも浮かばない。やっぱりどうしても焦る。