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あなたの英語力が伸びない理由。

あなたの英語力が伸びない理由、それは一言でいえば「覚悟が決まっていないから」です。

覚悟が決まっていなければ、「英語が絶対必要な状況に向けて、必死で準備する」ということを経験することもないでしょうし、毎日3時間を英語に使うというような努力をすることもないでしょう。

私がそのことを実感したのが、インドに一人旅をすることを決めたときです。

それまでにも、海外旅行に行ったことはありました。

しかし、初の一人旅がインドということで、私は出発前から不安になっていました。

その当時に入手した地球の歩き方によれば、空港からタクシーに乗ると、かなりの確率で怪しげな場所に連れて行かれるということでした。

「そんなインドで、さらに言葉も通じなければどうなるのだろうか。」

私は、覚悟を決めて、必死で英語を勉強しました。

出発前1ヶ月間ほどの準備期間でしたが、その間、空き時間はすべて英語学習に使っていました。

必死だったためか、スポンジが水を吸い込むように、脳が英語を吸収していくかのような感覚がありました。


語学の学習は、ある時期に密度高く、集中的に取り組む必要があると私は思っています。

それゆえ、こつこつ一日10分の学習でペラペラになりました、という話は胡散臭く感じてしまいます。

語学の土台を形成する作業は、「雪だるまの芯になる玉を作る」ことに似ているように思います。

その芯さえできてしまえば、あとはコロコロと転がすだけで自然と力が伸びていくのですが、その基盤を作るまでが大変なのです。

この期間は、まるで穴の開いたバケツに水を入れていくように、何もしないと水が抜けてしまうので、それ以上のスピードで集中してトレーニングしていかなければならないような感じです。

インド一人旅を利用して英語の土台を作ることができた私は、その後、時間はかかりましたが英検1級まで取得し、その英語力によってドイツで仕事を得ることができました。


また、私は、中国語も勉強したことがあります。

ドイツに3年間住んだ後、私は台湾に移ることは決めました。

台湾には永住するつもりだったのですが、そこでの生活は自分の思っていたものとは全く違っており、台湾での滞在が長くないことはすぐに悟りました。

ただ、ドイツで色々なものを手放して台湾に移ったにも関わらず、このまま何を得ることもなくすぐに台湾から離れるとなると、その決断は単なる失敗になるように思えました。

そうならないため、私は覚悟を決めて中国語を勉強し、HSKという中国政府が運営する中国語試験の最高レベル(HSK6)を取得しました。

そして、ここで、本記事のタイトルの「あなたの英語力が伸びない理由」に戻ります。

まず、このような挑発的なタイトルをつけたことを申し訳なく思いますが、実はこれは、私自身に向けた言葉です。

私はドイツに計6年間住んでいながら、ドイツ語があまりできません。

ヨーロッパでよく使われる語学レベルのB1(A1からC2までの6段階中の3段階目)の試験には合格しており、おかげでドイツでの無期限滞在許可を取得することができましたが、それでもドイツ語ができるかと聞かれれば 、「Yes」 とは答えられない状況です。

それは、単純に、私がドイツ語を本気で身につけようという覚悟がないからです。

仕事は英語でやっていけるし、ドイツ語ができない不便はたくさんあるけど、できないと生きていけいない訳でもない。


ただ、覚悟はないままですが、次のレベルのドイツ語試験を受けることにしました。

この罰ゲームのような人生において、語学は「気休めになりうる暇つぶし」のように思えます。

他に時間を使いたいことがあるのなら、語学なんてやる必要はないかもしれません。

しかしながら私は、そんな暇つぶしでもしながらでないと、この世界を正気で生きることが難しいように感じています。

ちなみに、ですが、ドイツ語で「(die) Note」は、成績表という意味になります。

私がこの文章を書いている「note (ノート)」というサイトは、まるで真っ白なノートに文章で自分を自由に表現していきましょう、という感じのネーミングかと思われます。

しかしながら、その note に投稿された文章は、記事を見た人の数、それにスキをした人の数、そして、あなたをフォローする人の数、という計測可能な結果によって評価されます。

「note (ノート)」 が、「die Note」 になって返ってきます。

そう考えると、ドイツ語は思索的で、奥深い言語なのかもと感じさせてくれます。


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