Mermaid Dreams
月が私を諌める
深い洞窟の中からそっと見上げる私を
目の前に広がる大海
打ち寄せる波響
温かく湧き出るぬるま湯で
それをうっとりと眺めたまま
月が私を諌める
夜の闇から覗き込む目玉のように
祈りでも優しさでもなく
確固たる強さを持った
琥珀の輝きで
ふと振り返ると
賑やかな女性達の輪
活気ある強い瞳
そうだ、求めなくていい
常にある”ここ”から始まる
この私が常
常でいい 常になる
次第に白くぼやけた
明け方の月は
薄桃の朝焼けに溶けていった
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