学びのイノベーションフォーラムに登壇しました。
2018年12月1日。
静岡県の韮山高校にて行われた「第六回 学びのイノベーションフォーラム」に登壇させていただきました。
韮山高校といえば卒業生の会社、SHIDAXから支援された素晴らしい講堂で有名。今回はこの素晴らしい施設でおこなれました。
<プログラム>
基調講演『ICTを用いた教科横断の課題探究-「未来の教室」実証事業から見えてきたもの-』野本竜哉(Z 会、磐田南高校出身)
「Leaning Design Community より」大村勝久(静岡県立浜松北高等学校教諭、LDC代表)
「プロジェクションマッピングで地域興し/海外の教育の事例等」吉川牧人(静岡県立掛川西高等学校教諭)
「話しやすい場作りのためのロボット利用/対話を通した主体性確立への挑戦」島谷二郎(大阪大学基礎工学研究科博士課程2年)
「地域協働で学校改革へ/カリキュラムマネジメントの推進」服部弘幸(岐阜県立郡上高等学校校長)
ワークショップ:「アクティブラーニングで授業と組織をつくる」溝上広樹(熊本県立熊本北高等学校教諭)
という内容。
今回は、現在行っている掛川城プロジェクションマッピングと夏に行ったインドネシアの教育視察をPBLの観点でお話させていただきました。
最初に教育について来場の方々に問いかける動画からスタート。
都留文科大学の野中潤先生から教えていただいたこの動画。
アメリカのラッパーのプリンスEaが弁護士役として、現在の学校システムそのものを告訴します。
印象的なのはこのシーン
「もし魚が木登りの能力で評価されたとしたら、その魚は自分のことを無能だと思い込み、一生を終えるだろう」
我々教育者がしているのは、この魚を木登りの才能で評価しようとしているのではないか?と問いかけます。
つまり現在の教育は時代に追いついていない。工場労働者を育てる150年前のシステムなのだ、と訴えるのです。
さて現在の日本の教育、この動画と何が違うのでしょうか?
日本の教育は世界一だ!と叫ばれた30年前。しかし高度経済成長時代の忍耐、順応、協調、単純作業の繰り返し、を学校では未だに変わることなく行っています。
この夏インドネシアの教育を見てきました。
発展途上国の教育。
後から教育改革が進められたが故に、最新の教育が取り入れられています。教室には当たり前のようにプロジェクター。生徒は全員スマホを所持し、STEAM教育や21世紀型スキル、ポートフォリオなどの新しい教育用語も当たり前のように使われています。
そのような生徒と世界で戦う日本の高校生。彼らが身につけるべき能力は暗記や使えない知識ではなく、PBL(プロジェクト型ラーニング)なのではないかと思うのです。
問題解決能力、他人と協力して物事を作り上げる能力、分析する能力、社会とつながる能力、様々な経験が求められています。
私が静岡県立掛川西高校で行っている一つの活動を紹介しました。それが掛川城プロジェクションマッピング。
多くの大人と高校生が関わり、また他の高校や大学、小中学生などと作品を作り上げる経験はとても得難い力になっています。
詳細はマガジンにて連載します。
さてインドネシアに話を戻すと、掛川西高校の世界史の2年生とインドネシアのバンドンの高校生で、オンラインミーティングを行いました。
お互い英語でコミュニケーションをとりながら、日本とインドネシアの文化の紹介を行いました。日本の高校生にとって初めて接するイスラーム教徒。世界史の中で学んだイスラームの知識が初めて肌感覚で理解できる瞬間でした。
詳細はマガジンで連載します。
このような活動はすべてPBLだと思います。
現在の日本の教育、なんとかみなさんとともにバージョンアップしていきたいと思います。