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新幹線のぞみ号自由席削減について

 2024年12月3日、JR東海とJR西日本が東海道・山陽新幹線の最優等種別であるのぞみ号の自由席を通年1両削減し、3号車を指定席にすると正式に発表がありました。自由席が削減されるのは史上初の出来事となります。

東海道山陽新幹線のぞみ号の普通車指定席の拡大について

・そもそも自由席とは

 自由席削減の話題に触れる前にそもそも自由席とはというところを話していきます。
 まず東海道・山陽新幹線だと16両編成の場合、基本的にのぞみ号は1-3号車、ひかり号は1-5号車、こだま号は1-6,13-16号車に自由席が設定されており文字の通り自由に座れる座席のことを自由席と呼びます。

・自由席のメリットとデメリット

 自由席を選択するメリットは、列車や座席を指定する手間が省けることや座席指定料がかからず安く移動できること、定期券で利用出来ることなどが挙げられます。
 一方デメリットとしては、混雑しやすく座席に座って移動できない可能性があることなどが挙げられます。

・指定席が増える理由

 なぜそんなに混雑するのにのぞみ号の自由席を削減し、指定席を増やすのかについて触れていきます。
 文字通り指定して座れる座席のことを指定席と呼び、100%座れるという確証があります。そのためのぞみ号のような長距離を走る列車では指定席需要の方が大きいため今回のような指定席増加になったと思われます。
 また、のぞみ号は3大ピーク期で全席指定として運転されるという取り組みが2023年から2024年にかけての年末年始から始まっています(下のリンクを参照)。

・通年全席指定の時期があった?!

 実は、1992年3月14日にのぞみ号がデビューしてから2003年10月1日のダイヤ改正まで全席指定で運転していました。
 300系デビューと同時にのぞみ号の歴史が始まり、500系、700系と受け継がれていき、新幹線品川駅開業と同時に1-3号車に自由席が設定されました。

・個人的な見解

 1部では近いうちに通年全席指定に戻るかもなどの意見が見られますが、個人的には通年全席指定でいいと思っています。
 東海道・山陽新幹線はのぞみ以外の種別(ひかり・こだまなど)もあり、どうしても自由席がいいという方はそちらの列車に乗車して貰うなどの棲み分けも大切だと思っていますが、東京-新横浜や小倉-博多のように特に自由席利用者が多い区間での立席特急券の販売や定期券での乗車が可能になるのような特例の整備も必要だと考えます。

・おわりに

 史上初の自由席削減の正式発表はやっぱりかというのが本音です。将来的には通年全席指定もあり得るんじゃないかなと思っています。東海道新幹線を台頭に全国に伸びている新幹線ネットワークはまだまだ変わっていっているんだなとも感じました。
 これからの各鉄道会社の動向にも注目していきたいですね。

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