ほっかいどう暮らし48 寿都町 生しらす丼
うちの近所のおじさん達は、最近ウィスキーにハマっています。
週末になるとあちらこちらの酒屋さんに行って「あそこの店は〇〇の12年ものを安く売っている」とか「ここのお店に〇〇の限定品が置かれている」などと情報交換を行い、ちょこちょこ高そうなウィスキーを買ってきては集まって飲んでいます。
5月のとある土曜日の夜、いつものようにおじさん達が集まってお酒を飲んでいた時のこと。
その日はサントリーの「白州(はくしゅう)」を飲んでいたのですが、突然コーイチさん(40代後半)が
と言い出す。
ゆういちさん 「『白州』といえば『しらす』って…」
タケちゃん 「行かないよ、遠いし」
寿都町までは車で片道約3時間。さすがにしらすを食べるためにドライブするには遠すぎます。
しかし食いしん坊の性と言いますか、ついつい
僕 「しらす丼かぁ、食べたことないなぁ」
と言ってしまう。
とりあえず話はそこで終わったのですが、翌朝早くにコーイチさんからメッセージが。その時の実際のやりとりがこちら
ということで、コーイチさんと二人で寿都町へ。
行きの車の中では、「朝早くから連れ出された腹いせ」にイヤミのひとつも言ってやろうと思い
と言ったら、「今がまさに旬だから!絶対にうまいって!!」「今しか食べられないんだよ!普通の年ならこの時期たくさんの人がしらす目当てに寿都へ行くんだから」「産地で食べるからこそ価値があるんじゃないか!」などと期待させるようなことを言うかと思ったら
ええっ!あんたが食べたいって言ったんじゃないかーっ!!
そんなこんなで3時間。やってまいりました
寿都町。天気も良く、日本海がとても綺麗に見えました。
そこから「しらす丼」を食べに向かったのは
「寿都湾かき小屋 スッツ・オイスタービレッジ」さん。
こちらは牡蠣の食べ放題が有名で、テレビや雑誌等でよく紹介されているお店です。
大きな鉄板にスコップでガンガン牡蠣を乗っけて蒸し焼きにする様はかなりの迫力です。
しかし、我々の今回の目的はしらす丼。
「生しらす丼」と「ハーフ&ハーフ」で迷いましたが、今回は「生しらす丼」を注文。
お昼前ではありますが
ビールなんぞをいただきながら待っていると、やってまいりました
生しらす丼!!
生姜が乗っているので臭みがあるのかと思ったらそんなものは全くなく、少しトロリとした食感から独特の甘みを感じます。
はじめに生姜醤油で食べて、その後黄身を崩して食べるのがおすすめとのことです。やってみると味や食感が変わって2度楽しめました。
あっという間に完食。うまかった。「しらすじゃ気分上がらない」の前言は撤回いたします。
すっかり満足して帰途へ。来た道をを戻りながら他のおじさん達へ「生しらす丼」の画像と「おいしかったよ〜」のメッセージを送りました。
するとおじさん達から
「本当に寿都へ行ったんだ、ご苦労さん。じゃあお土産はしらすだね」
「大根おろし用意して飲みながら待ってるわ。楽しみ」
との返信が。
お土産?
僕 「あ〜、まずいな。お土産買うの忘れてたわ」
コーイチさん 「あの人たち、出張や旅行の時はいつもお土産買ってきてくれるからね。今回俺らが手ぶらというわけにはいかないか…」
と言って今から戻るわけにもいきません。しばらく二人で言い訳を考えていたところ、コーイチさんが
しかし背に腹は変えられない。コーイチさんが言い訳したら、僕も「そうだ、そうだ」と全力で乗っかろうと腹をくくりました。(正直に「買うの忘れた」と言えば済む話なのですが)
家に帰り、先に飲んでいたゆういちさんとタケちゃんに合流。早速二人から
「おかえり。しらすを期待しながら、先にやってたよ」
「大根おろしは用意しておいた。で?しらすは?」
そこでコーイチさんが何を言うかと思ったら
はぁぁ?名案って、それっ!?
おしまい