後志のイトウ オビラメの稚魚を愛でる
尻別川に生息するイトウ=オビラメのことしの稚魚たちが浮上する季節を迎えました。後志地方では、市民グループの「オビラメの会」のみなさんが、天然産卵地での産卵の見守り活動や尻別川産の遺伝子を受け継いだイトウの再導入などの活動を続けていて、ことしも次世代のオビラメたちが流れに泳ぎ出しています。
イトウの稚魚たちは浮上後しばらく、流れのゆるい場所で、流れてくる餌を食べて成長します。倒木でできた巻き返しや、砂利がたまって浅くなった場所などが大好きです。
深場からかけあがりのゆったりした流れも好きなのですが、ある程度深さがあると、体格の大きい先輩ヤマメが上流側に陣取っています。
自ずと、大きい子ゾーンと小さい子ゾーンに別れてエサを待ちます。
時々、大きい子ゾーンに飛びこむチャレンジャーもいるものの、そこは体格差で追い払われてしまいます。
こんなオビラメの稚魚たちの風景が、流域の各所で見られる夏が、早く訪れますように。
2023年7月8日撮影