札幌の住宅街にサクラマス帰ってきています
札幌市の住宅街を流れる各河川にサクラマスが戻ってきています。
札幌といえば、豊平川のカムバックサーモン運動なのですが、サケと同様に海から帰ってくるのがサクラマスです。サケと違って、稚魚は1年川に残ってから海に下り、海から帰ってくる時も、春から川に入って産卵時期まで川を使います。
なので、川の工作物がいく手を阻んでいない、ヤバイものが川に流れ込んでいない、水温が上がりすぎない、人間が不用意な増殖稚魚を放流しないなど、いろいろな条件が彼らの生き死にを左右します。
野生のサクラマスの存在は、川の健全度の指数としてもっと注目していいはず、とも思います。
「野生のサクラマスがいるのに、環境のために増殖稚魚を放流するのは、逆にサクラマスのためにならない」という専門家の指摘を受けて、琴似発寒川流域では、子どもたちの環境教育としての稚魚放流を、自然と触れ合う観察会に切り替えた団体もあります。
日本魚類学会も「バケツ放流」をやめようと投げかけています。
一方、いま生きている野生魚たちに目を向けることも、大前提です。
河川でのサクラマスの釣りは禁止されているので、札幌市内に限らず、サクラマスを見つけたら愛でるだけにしていただき、次の世代に命をつなぐ秋の産卵を楽しみにしてください〜。
2024年7月3日撮影