蝦夷の時代38 シャクシャインの戦い11
睨み合いが続き策を思案していた時に、第二陣を率いていた松前藩家老蠣崎(かきざき)蔵人が方策を提案しました。
佐藤権左衛門とハロウは、護衛に守られてシベチャリ川(静内川)の中州を渡りました。
佐藤権左衛門はことばたくみに陳べたのです。
「一日考えさせてもらおう」シャクシャインは即答をさけました。
迷いにゆれます。
決戦を繰り広げて撃退しても、多くの男たちを失うことは目にみえています。今回は撃退できても、松前勢のうしろには江戸の幕府という強大な勢力が控えています。
はかりごとと思うが、条件を出しピポク(新冠)の陣をといて、兵の撤退をみとどけられたら和睦に応じよう。
「和睦は降伏ではない、松前との対等の立場で交渉することだ」がシャクシャインの出した結論でした。
写真は新ひだか町にある「真歌の丘」にあるシャチ跡です。
ここの絵も水彩画で描いています。