見出し画像

観光客が行かない留辺蘂町の旅・前編

1960年代の半ばに北海道の民放テレビ局が制作した
「新たに視聴区域となった市町村の紹介番組」フィルムを見ました。
昭和39年、東京オリンピック前後の映像ですから、今は失われてしまった町や村の風景です。

この「失なわれた風景」と題した映像を紹介します。


留辺蘂町 1964年(昭和39年) 18分 白黒 音声なし  

映像は「石北峠」から始まりました。
留辺蘂町(るべしべちょう)は、北海道網走支庁に存在した町で常呂郡に属していました。
2006(平成18年)3月5日、114年の歴史に幕を閉じ、北見市、常呂町、端野町、と合併し「新北見市」となった町です。

山々が映し出され、かつての大木の切り出し作業を一連の流れで追うように映像が流れます。
留辺蘂は山の町であることが良くわかります。

木材の伐採作業⇒大木は集められ⇒滑車で山から麓に下ろされます⇒トラックに積み込む作業⇒工場広場に集積され⇒木工場内で製材作業⇒角材・板材など⇒製品された木材を乾燥室へ⇒出荷 

これら一連の作業が機械化ですすめられています。

街中の風景

留辺蘂の市街地をバスが走り、車窓で商店街などの風景が映されています。
観光バスが田園風景を走り、川を渡ると温根湯温泉です。
大変な観光客が下車し、温泉街の風景が映し出されています。
観光客は温泉の商店街に出てアイヌの「木彫」のお土産屋を回ります。

北興化学工業㈱留辺蘂工場

北興化学工業の製品ができるまでの作業風景が映されています。
研究所のような部屋で、何やら研究員がビーカーなどで液体を調べています。工場内での一連の流れ作業があり、何を作っているのかと思えば、出てきた製品は農薬剤の「クミスイ」でした。

天然記念物「温根湯エゾムラサキツツジ群」

温根湯温泉街から、無加川に沿って東へ約500メートルの丘陵斜面に7万株、28万本ものエゾムラサキツツジの純群落があります。

5月上旬には山肌一面が赤紫色に変わり、大勢の人が観光を兼ねて集まっています。

以上

                                

いいなと思ったら応援しよう!