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観光客が行かない猿払(さるふつ)巡り・前編
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観光客が行かない「猿払(さるふつ)村」の旅
人口2,671人 (令和5年11月30日)
村道サエヌカ線
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エサヌカ線は浜頓別の北部猿払村にある村道です。
国道275号の終点から国道238号に入り、猿払村に向かってすぐの右地点に小さな案内板があります。これを見逃すと村道に入れません。地元の人に聞いておいたほうが間違いないでしょう。
全長約16kmありますが、8㎞と4㎞の道が直線コースです。
道路沿いには看板や電柱がなく、牧草地のため高い建物は一切ありません。
村道とはいってもアスファルトですが、猿払村の人たちの車が通ることもありません。観光客の車が地平線の彼方に1~2台見える程度です。
この絶景ポイントはCMにも登場しています。
(旭化成・トヨタ自動車・いすゞ自動車などです)
松浦武四郎宿営の地
猿払村に「松浦武四郎宿営の地」碑があります。
この村のホタテは1856年「武四郎廻浦日記」でも記録されています。
他と比較にならないくらい大きく、海の条件が繁殖に適していました。
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猿払村のホタテは香港まで名をはせる特産物となりましたが、これには漁民の戦いがありました。現在、中国との取引がなくなり大変な状況になっていると思われます。
乾燥貝柱は大振りで厚みがあり、口当たりは中華料理の本場・香港でも多くの料理人が猿払産ならば品質は確かめるまでもない、プロにそう言わしめるホタテです。
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日本最北の村
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北海道には村が鶴居村など15カ所ありますが、最も北にあり北海道一面積の広い村が猿払村です。
2012年(平成24年)の夏、「道の駅さるふつ公園」で夏祭りがおこなわれていました。炎天下に多くの村人が集まり、これから始まる歌謡ショーのステージに釘付けでした。
登場したのは山本譲二。
彼の第一声は「30年前にもここに呼ばれました」。
30年前といえば、1982年(昭和57年)。「みちのく一人旅」がヒットした年が80年で、81年には紅白にも出場した年です。当時の人気歌手を小さな村で呼ぶには、多額の出演料が必要だったでしょう。
誰がその出演料を支払ったのか大いに気になりました。
山本譲二を招いた翌年の昭和58年。稚内税務署管内の高額納税者(1000万円以上)99人の内59人が、当時人口3000人余の猿払村の人たちでした。