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北海道のむかし話46 石狩の地名伝説

石狩の地名伝説

地名には、いろいろと伝説があり生まれ、伝説となり地名になっていった。
昔、海で一番力の強いのがラードシカムイ(尾の沢山ある神様)蛸であった。
地上で一番強いものは、片翼が七里もある巨鳥フリーであった。
この両雄はお互いに力自慢し反目し合っていたが、ある日石狩川でたまたま出合った。

巨鳥フリーは、大きな翼を打ち振って嵐のような波風を起こし、鋭い嘴で蛸を襲った。
蛸はランランと目をむき墨を吐いて身構えた。フリーの鋭い嘴が蛸の一本の足に最初の一撃を加え一気に陸へ引き上げようとした。
ズルズルと水面に引き出された蛸は、大きく長い足でフリーめがけて打ちすえ、巻きつけしっかりと吸盤で吸い付け逆に水中に引き込もうとした。

その尾羽(イシ)を水の中で左右に動かし(カリ)て戦った。
それから、この地をイシカリというようになった。


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