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おめでとう私

※本文は医療、薬剤などを誹謗中傷するものではありません。『想像していなかった未来』のために自分にとっての真実を書きました。予めご了承ください。

私は睡眠障害ナルコレプシーだ。
一般的には治らないとされている不治の病というものだが治った…いや、正しく言えば「克服」したのだ。

思えば、歯医者で口を開けて即爆睡していたところから始まり、師匠の一番楽しみにしていた授業も爆睡、めんどくさいイジメもあった、毎日が春の陽気だった高校生活、私はナマケモノではない!と証明するため最前列で優等生を演じた大学、結局社会人になって使えないと養護教諭の先輩にレッテルを貼られた悲しみの保健室時代、職員会議には大量のカフェインを摂取して参加…胃に鉛が入っているかのようで生きた心地がしなかった、先生と言えど所詮人間ここでもめんどくさいイジメ的な事をしてくるどうしようもない人たちもいて絡まれた、徐々に精神が病んでいき長年付き合っていた彼氏にも愛想を尽かされる、睡眠障害は身近な人に何度説明してもわかってもらえない程とてつもなく孤独で苦しいモノだ。
35歳になり、仕事も恋も何もかも失って、残ったのは住む場所と私自身だけだった。

こりゃあもう体力も著しく低下して残りの人生はあとちょっとだわ、意を決して薬物(医療用の覚醒剤)をやってみるかと思い立った。
私くらいの年だとそれまで薬の依存症に悩まされてきた人が多くいる事を知っているから、それがどれほどの決断だったかおわかりいただけると思う。逆に今はあまり依存性のないモディオダール(モダニフィル)という薬があってあまりにも手軽に覚醒出来る。これは、スマートドラッグとも呼ばれていて、健常な人も勉強や仕事のために欲しがっているほど効果があり、危険性が見えにくいだけに非常に怖い薬だ。妊娠中や高齢者には制限がある事から、ある程度の体力が必要である事と胎児や妊婦への影響力がある事が推察出来る。

そして私は養護教諭時代に講習でお世話になった講師の先生にナルコレプシーを専門としている先生が近所にいる事を覚えていたので、そちらで診てもらう事にした。
ナルコレプシーの全症状(居眠り、情動脱力発作、入眠時幻覚、睡眠麻痺)が出揃っている私の結果はもちろん問診だけでも明らかなナルコレプシーで、MSLT検査でもはっきりナルコレプシーとわかる特徴が出ていた。

これは35歳の時の検査。
この時まだ薬は使用していない。

40歳になったある日、医師からモディオダールの処方箋を出してもらった。
そこからの一年は薬地獄の日々…モディオダールは覚醒して少し口が渇く程度で済む、けれど私は眠れないので他の薬も処方される事になったのが地獄の始まりだった。
良く眠れる薬と言われて処方されるのが抗うつ剤でやたら副作用がキツくて、とてつもなく酷い口渇で舌がコケのような感覚になり口内炎がたくさんできて眠れない程の痛みが生じたり、空調が幻聴として聞こえてきたり…これは逆に追い込まれている!と思った私は医師に伝えなんとか一年後には「モディオダール以外はいらない」と止めてもらった。
その後も幻聴は残ってしまい(他にも残っている副作用はあるかもしれない)、怖い夢から覚めると嫌な幻聴という倍の苦しみを味わった。

それからの1年間はモディオダールによって覚醒する事が出来たので、それまで眠くて出来なかった自分のナルコレプシーがいったいどういうものなのかを調べ、脳神経系の勉強も始めた。
ナルコレプシーは医学的には、オレキシンが消失している事までが明らかになっているが、その先はまだ未知で日夜、大学などで研究されている。その対処療法がモディオダールだ。
ではなぜ、オレキシンが消失してしまうのか…そのメカニズムは研究している最中だが、もう少し大きな枠組みとして考えてみると、明らかにストレスだ。
これは今現在ある医学的な文章では「突然」「突発的に」「急に」などの言葉が使用されているため、わかりにくいがナルコレプシーになってみれば一目瞭然「嫌だと思う事」「わからない事」「苦手な事」「めんどくさい事」通常であれば乗り切れるはずの少しのストレスを脳が勝手に判断し、「はい、もう寝て休んでください」と身体が勝手に警告している状態だ。
やりたい!頑張る!だけでは切り抜ける事が出来ない48時間ぶっ通しで起きている人くらいの強い眠気が襲いかかっていると言われている。

でもだからこそ、ストレスをどうにかすれば良いのだから扁桃体を瞑想で鍛えればいいんじゃないか!と思いやってみたが、いつまで経っても心は狭いまま…薬を飲んでいなければ瞑想すら出来ない…。
そして私はついに発狂!!
実家から父親がかけつけたが、ご近所迷惑になるからシャッターは閉めておけと…私は心ので「そういうとこだぞ!」と思ったがグッと堪えた。

数日後、「基本のポーズ」なるものをYouTubeで発見。
え、何これすごくない?!めっちゃスッキリする…なんで?と思い、それを紹介していた心療内科の先生の本を読んだが詳細は何も書かれておらず、大元を調べた所、スタンレー・ローゼンバーグ氏の著書である事が判明。

この本はナルコレプシーのために書かれている本ではなかったが、私の身体に起こっている事と一致していたので本を読み進めてみるとなるほど脳神経たちはこんな風に繋がっていたのかと教科書で丸暗記した事が頭の中で繋がったように自分の中に染み込んでいった。
そして、その中に彼がボディセラピストとして基本のポーズと同じく施している手技「神経筋膜リリーステクニック」によって、私はストレスを自分でコントロール出来るようになり、薬を飲まなくても起きていられるようになった。
まさかこんな日が来るとは思っていなかったので、目標も何も立てておらず、今はとにかく楽しい事を全力でしよう!と思っています。
諦めかけているみなさんにも、元気なみなさんにも誰にでも必要な情報ですので、是非頭の片隅に置いておいて疲れた時にやってみて欲しいと思います。
そして、ずっと言い忘れていたけれど、

「おめでとう私」
ありがとう脳神経たち、24時間無休で頑張ってくれて。これからはちゃんとリラックスして行こうね。

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