電話対応苦手な保健師 黒井
これは、黒井が入職して初めての電話対応のお話。
プルルルル…プルルルル…
高い電話のベルが事務所内に鳴り響く。
あぁ…どうしようどうしよう。でも出なくちゃ。
先輩たちに見守られながらドキドキしながら受話器を上げる。
黒井「こんにちは、よちゅば…よつば地域包括支援センターです!」
さっそく噛んでしまった。もう嫌。早く切りたい…。
相手「母のことで相談があって」
黒井「どうされましたか?」
相手「最近足腰が弱くなって。デイサービスでもどうかと思っていて」
黒井「よろしければご自宅に訪問させていただいて、
お話伺いながら説明させていただいてもよろしいですか?」
丁寧な口調を心掛けたらなんか変な日本語になってしまった…
相手「はい、お願いします」
黒井「訪問日時の希望はありますか」
相手「じゃあ来週の水曜日でお願いします。10時くらいが良いです」
黒井「承知しました。お名前とご住所伺ってもよろしいですか」
相手「山本です。住所は東町1丁目35番地1です」
黒井「ありがとうございます。私保健師の黒井と申します。
来週水曜日10時ご自宅へ伺います。よろしくお願いします。」
相手「はい、よろしくお願いします。」
ガチャ。ふぅ…ようやく終わった。
電話を切ってから、隣の席の保健師の大橋先輩が声をかけてくれた。
大橋「大丈夫だった?何歳くらいのひと?どういう状態?連絡先は?
自宅に駐車場はあるかな?」
しまった…全然聞けていなかった…。
折り返して聞きたくても連絡先聞くの忘れてる…。
だめすぎる…と私がしょんぼりしていたのを察した先輩。
大橋「まぁ訪問するんでしょ?その時確認すれば大丈夫!次から聞こうね」
とやさしすぎる対応。
病院の先輩の指導とは全然違う…!と感動。
でも、あまりにもダメすぎたので、そこから1か月間みっちり電話当番。
事務所にいるときは基本自分が出るというスパルタ(?)特訓のおかげで、
1か月後には基本的な電話対応はできるように。
電話対応は苦手意識があっても、頑張って続ければなんとかなる!
こともあるかもね、と思った経験でした。