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歌姫履歴書

<プロローグ>

 講談社文庫で「小説履歴書」というキャンペーンがありました。

 今まで読んだ小説を三つ選んで、自分なりに紹介するものです。

 これを歌姫でしてみました。

1. 由紀さおり

 1970年、小学六年生の時に「手紙」と「生きがい」を聴いて大ファンになりました。
 きれいで上品な歌声が大好きでした。
 彼女の活躍の場は、歌だけに留まらず、お笑いや映画にも及びました。
 その全てにおいて、品がありました。

2. 山本潤子

 1975~6年のハイ・ファイ・セット時の「卒業」、「冷たい雨」、「フィーリング」を聴いて大ファンになりました。
 きれいで上品な歌声が大好きでした。
 受験後の帰り道にレコード屋さんから流れていた「フィーリング」と高校の卒業式当日の朝にラジオから流れていた「卒業写真」は、とても印象に残っています。
 今でもその当時の情景が目に浮かびます。
 彼女がソロになってからも、その歌声にずっと魅了されました。

3. Ms.OOJA

 2013年に偶然、前年発表したカバーアルバムの「 Woman -Love Song Covers- 」を聴いて大ファンになりました。
 前述のお二人と同様、歌声は美しく品があります。
 しかし、見た目は「場末感」がある「三十路性悪高飛車女」でした。
 五十路の私には、とっても魅力的でした。
 そして、歌は上手いのに、ヒット曲には何故か恵まれません。
 カバー曲は、すこぶる上手いのにです。
 私は、このまま余り売れずに四十路に突入してくれないかなぁと願っていました。
 知る人ぞ知る歌手であってほしかったからです。
 今のところ、その私の願いは叶っています。
 彼女も、そのことを自覚しているのか「流しのOOJA」と銘打ったアルバムを2020年に発表しています。
 正に、「流し」という言葉が彼女にはピッタシです。
 彼女は四十路に入って、大人の色気に磨きがかかってきています。
 これからも注視していきたいと思います。

<プロローグ>

 私の歴代の歌姫は、声が美しく品があるという共通点がありました。
 そして、アイドル歌手のような可愛さではなく、独特の存在感がある人ばかりです。
 彼女たちを知り、その歌を聴けて私は幸せです。
                 <了>