【2ー35限目】おばあちゃん世代はなんで「学資保険入りや~」って言うの?
1990年前半までに加入した学資保険は、「払い込んだ保険料が倍になって戻ってくる(戻り率200%)」なんてこともあった。
~1995年生まれの子を持つ親世代には「学資保険すげぇ」って印象があるから、「学資保険入りや~」っていうんやな。
ちなみに、「戻り率」って?
戻り率(%)= 受け取るお金の総額/支払う保険料の総額
※「受取率」とか「返戻率」っていうのは「戻り率」と同じ意味
もちろん、前回の講座のとおり、今の保険はほとんどお金が増えない。
にもかかわらず、今も多くの保険会社が学資保険を販売している。
なんでかというと、保険屋さんにとって、子育て世代との接点はほしくてたまらないし、そのうえ学資保険は売るのがカンタン。
なにせ、事前に親世代がお膳立てしているうえに、
「愛しいお子さんのためよ~」
「強制的に積立しないと、自力では難しいでしょ~」
「損しないよ~」
って言われると入っちゃうんだな~。
ということで、ドアノック商品としての競争に勝つため、
保険会社は学資保険のパンフレットで
「戻り率108%!」
とか、少しでも数字を良く魅せようとしている。
「良く魅せる」ってどういうことかというと、
パンフレットで目立つように表記している数字は、設計上の「支払う保険料の総額」を少なくして、戻り率を高くするってこと。
保険料の払い方を「早めにギュッと(15年払より10年払)」「まとめてドカンと(月払より年払)」で設計してるんやな。
学資保険の戻り率がそんなに良くないから、代わりに「低解約返戻金型終身保険」とか「外貨建ての保険」をおススメする営業さんもいる。
学資保険よりはマシかと思うけど、私は五十歩百歩やと思ってる。
(要望があれば別の講座で説明します。笑)
「そもそも保険で貯蓄するメリットデメリットってなんだっけ?」ってことを整理して学資保険を評価してね。
ちなみに、かつて学資保険で7割のシェアがあったかんぽ生命は、かれこれ10年以上前からかな・・・「受け取るお金」が「払込んだ保険料」を下回る「元本割れ(がんぽんわれ)」の学資保険を販売している。
まさかの「ソンする学資保険」なわけやけど、今なおシェアは3割ほどある。
それだけ「かんぽの学資保険、すげえ」というかつての印象と、「かんぽさんの安心感」で売れちゃうんやね。
(参考:かんぽ生命の記事)
今回はこれで終わり~
次は、
【2ー36限目】「保険料払込免除特約」って何なん?
やで~