2020-02-10 一般成人男性の古着の話
日曜日に阿佐ヶ谷に行く用事があって、ついでに高円寺の古着屋を回ってきた。(阿佐ヶ谷の映画館で羅小黒戦記を観てきた)
色々回ったけど、洋服を購入したのはここ。
S.Oという古着屋。来たのは今回で3回目かな。たかやさんのオススメで教えてもらって俺も好きになった。お店の人ともたかやさんの話で盛り上がった。ちなみに最近たかやさんがS.Oを紹介する動画が上がっていたので良かったら。
ここはアイテムのセレクトに一貫性があって、毎回推しが違うんだけど同じ系統のアイテムをたくさん揃えてかためてくれるので凄くわかりやすいし、その中からディテールの違いで気に入ったものを選べるのがとてもよい。80~90'sのレギュラーがメインで着やすいけどいいものが揃ってるって感じかな。
今回は春にも着れるものが良かったので、スイングトップが気になった。テロテロで肌触りの良いものからちょっと無骨なやつまで色々あった。淡いグリーンの渋いやつがあったんでそれにしようかと思ったけど、結局その前に気になっていたラルフ(ポロゴルフ)のナイロンプルオーバーを買った。
渋いグリーンにトラッド感極めるポロゴルフのロゴ。裏は紺フリースで暖かい。
最近ナイロンプルオーバーが自分の中でアツくて、というのも以前オープンしたばかりのillで買ったやつが調子良すぎてめちゃめちゃハマってしまった。ちなみにillは学芸大学の古着屋で、以前高円寺でMOGRAのゆいくんに紹介してもらったガッキーさん(元mesen-tip)がやっているイカしたお店。まじおすすめ。
これがillで買ったやつ。
さっきのやつに比べてこれはもっとデカいけど、真っ黒でパキっとしてるので野暮ったくならないのがいい。ダボっとした感じもアームの太さもナイロンの光沢感もワントーンのインパクトも凄く自分の気分に合う。
ガッキーさんに教えてもらったんだけど、無地プルオーバーはインナーの首元を意識するだけで、チラッと見えるだけだけど100倍かっこよくなるという話。パーカーでもシャツでもモックネックのニットでも全然雰囲気変わるからさりげなく楽しめる。暖かいので冬でも中に着込めばいけるし、春先もTシャツにこれ1枚でちょうど良さそう。まあ着脱は若干面倒だがそんなのは気にするほどでもない。
古着のナイロンプルオーバーというとオールドNIKEとかカラフルでスポーティーなものの方がメジャーだと思うが、今回話しているのはそうゆうのではない。ワントーンで、切り替えはなし、内側はフリースだったり厚めになっていてシンプルだけどシルエットで存在感があるやつ。
最近はストリートも大衆化した感覚があって、それっぽいアイテムをそのまま着るのは正直飽きた感じがある。もうすぐ30歳になるいい大人だけどストリート精神も忘れたくないというところで、渋めの古着をストリートっぽく着るのがちょうどいいなあと思ったりしていて、こうゆう服が気に入ってくる。
そういえば買った服はアイロンがされてなくて、もし買っていただけたらアイロンかけてお渡ししますよ〜って話だったけど結局忘れてそのまま出てしまった。後でそれを思い出して、アイロンだけかけてもらいにまた店に寄った。快くアイロンしてくれたのだが、ハンガーにかけたまま掃除機みたいなスチームでその場でやってくれていた。みるみる綺麗になっていく服を見て、我が子のように愛しくなってしまった。綺麗にしてもらえて良かったねえ。
洋服のいいところは、自分の一部になるところだと思っていて。音楽にしろアニメにしろ、作品は見たり聞いたり「させてもらっている」感覚だけど、洋服は作った人の手を離れてウチに養子にきたって感じでとても愛着が湧く。息子もいれば相棒もいるし先輩もいる。
更に古着はもっと奥行きがあって、それこそ俺より長生きしてんだから歴史を知っている。今回買った服だと、ポロゴルフだからアメリカで年配のゴルファーにでも着てもらってたんかな〜とか考えたりする。でもいくら古くても、ウチでは新入りやから、10年以上着てる洋服は大先輩やぞ。みたいなね。
学生の頃はファッションの世界に飛び込んだものの、周りの美容学生や服飾学生に比べて洋服の知識も乏しければセンスもない自分に凄くコンプレックスを持っていた。でも大人になった今はただ自分が気に入った洋服を着て一緒に過ごせたらそれでいいって思えるようになったので、これからも肩肘張らずにのんびりなんとなく古着が好きな一般成人男性でいたいと思った今日この頃でした。
でも特に古着はバックグラウンドを知っていたらその洋服を100倍楽しめるので知識は重要だぞ。(分からんことは店員さんに聞こう)
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