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クマに効きそうな毒餌を考える

行政の許可を得ず毒餌によりクマを勝手に駆除する行為は鳥獣保護法および動物愛護法に抵触します。当記事で挙げている方法は殺せればいいということに的を絞っており、安楽死ではありませんので動物愛護の観点からも決して良い方法ではありません。

そもそも効くかどうかもわからないので興味本位で試すことは絶対にしないでください。効かなければそれはただの餌付けです。

中途半端に毒で汚染された個体が放たれることになれば、クマ駆除商業化の切り札である食用利用にも支障をきたすことになります。

しかしこれらのことを踏まえた上でも、猟銃を持たない一般市民が緊急回避的にクマと戦わなければならない状況を想定した時に、誰でも簡単に作れる毒餌をいざという時の選択肢として考えておくことは有益であると考えます。

当記事では、身近な医薬品や植物から誰でも簡単に作れて、できれば人体や環境に害の少ないクマに効く毒餌の作り方についての思考実験を書き綴ることにします。

あくまで思考実験ですが、専門家による実証実験が行われることに期待します

繰り返すようですが、くれぐれも興味本位での実験は行わないでください


毒餌の基材

基本的な考え方はゴキブリのホウ酸団子と同じであり、ドッグフード、ツナ缶、肉や魚を練ったものや柿など果物をくり抜いた中に毒を仕込むというやり方を考えています。

これをクマの通り道や巣の前、クマがよく出没する私有地などに設置することで食わせようという戦術です。

無論これは餌付けになりますので、あまりにも美味しすぎると毒が効くまでの間に同じ味の餌を求めて人を襲うかもしれません。

他の動物による横取りや巻き添え駆除も防ぐ必要があり、基材の選定や設置は思ってるより高い知識や技術が必要になりそうです。

不凍液系

エチレングリコール

これは古くから野良猫の駆除に使われている毒で、最近では旦那デスノートで旦那を殺害するために使われているという真偽不明の報告が相次いで話題になりました。

この物質はラジエーターの不凍液として簡単に入手可能で、旦那デスノートで報告されていることからもわかるように人体にも有害です。代謝されると毒性の強いシュウ酸になり、腎不全を起こして死に至ります。

純粋なエチレングリコールは甘いため、柿などの果物に仕込んでおくと気づかずに食べてしまうと思われます。ただし、市販の不凍液は誤飲や悪用を防止するために苦い味が付けられていると考えられるため、市販の不凍液が毒餌に使えるかと言うと未知数です。

なお、同じく不凍液に使われていることの多いプロピレングリコールには毒性はありません。

殺鼠剤系

ワルファリン

これは抗血栓薬として医薬品にも使われており、人体には比較的安全で入手も容易です。しかしクマへの効果は全く期待出来なさそうです。

仮に効くとしてもかなりの量を継続的に食べさせなければなりません。

ジフェチアロール

ワルファリン耐性ネズミに対抗するために開発された毒成分です。ワルファリンの300倍の出血毒性があり、もちろん人体にも有害です。

これだけ強い毒性を持つ割には比較的入手しやすく、もしクマに効くのであれば悪くはない選択肢です。クマに効くかどうかはわかりませんが。

医薬品系

アセチルサリチル酸

バフ○リンとしてよく知られた、最も身近な医薬品のひとつです。

これがクマ退治の毒に使えるかもしれないと言うと信じられないかもしれませんが、イヌやネコを飼ってる人ならピンと来るかもしれません。

ペットのイヌやネコが頭痛薬を誤飲したり、飼い主が良かれと思って自己判断で処方して中毒を起こしたり命を落とす事故は珍しくありません。

また、5chの生き物苦手板では古くからツナ缶やキャットフードに混入して野良猫駆除に使っているという報告があります。

イヌやネコに効くということは同じ食肉目のクマにも効くのではないかと期待されますが、クマは雑食に適応していますので人間と同じようにアセチルサリチル酸に耐性を持ってる可能性もあります。

それでももし効けば安全でコスパの良い毒として使えます。

毒性は人間で言うところの副作用(消化器障害)が強く出る形で発現しますので、副作用を軽減するための成分(半分はやさしさなど)が入ってないほうが好ましいです。

空腹時に食らわせるのも重要なポイントです。

アセトアミノフェン

こちらはカ○ナールとして知られています。

イヌやネコに対する毒性の強さはアセチルサリチル酸に負けず劣らずで、中枢神経を麻痺させる他に腎不全を起こすような恐ろしい毒として作用します。

こちらもクマに対する効果は未知数ですが、もし効けばかなり優秀な毒になることは間違いありません。

α-リポ酸

サプリメントとして売っているこの物質もイヌやネコには強い毒性があることがわかっており、クマ退治に使える可能性があります。

やはり他の医薬品と同様に効くかどうかは実験が必要です。

天然毒系

アコニチン(トリカブト毒)

言わずと知れた天然毒の代名詞です。

トリカブトは日本の野山に自生していて、大麻などと違って栽培に法規制はありません。そのため栽培して毒餌を量産することも簡単にできそうですし、少量で効くのでクマにもかなり有効だと考えられます。

もちろん猛毒ですので毒餌を誤食すれば人間だろうが家畜だろうが一発アウト、傷口からの侵入やアコニチンのついた手で目をこするだけで死んだりするので取り扱いには細心の注意が必要です。

トリカブトを食べさせたクマは食べられないので廃棄せざるを得ません。これは非常にもったいないことです。

特別な理由が無い限りは使うべきではありません。

テトロドトキシン(フグ毒)

トリカブトに並ぶ天然毒のニ大巨頭。

クマへの効果は確実ですが、トリカブト同様に積極的に使うべきではない毒です。

ユリ毒

最後に比較的安全で手に入りやすい天然毒であるユリ毒を挙げておきます。

ユリ科植物はどれも毒性が強く、人体に危険なものが多いですが、ユリに関してはユリ根として食用にされるほど安全です。

ただしそれはユリに毒が無いことを意味するのではなく人間がユリ毒に耐性を持ってるというだけの話であり、多くの動物に対しては強い毒性があります。その強さは舞っている花粉でネコが中毒を起こすほどです。

ユリの毒成分が具体的に何という物質かはよくわかってないようですが、スイセンなど他のユリ科植物と同様にアルカロイドであることは間違いないと思われます。

クマに食わせれば効くことはおそらく確実ですが、問題はユリが日本の野山にも自生しているため、クマはユリが毒であることを知ってるのではないかということです。

球根をすりおろして餌に混ぜただけでは匂いで気づかれるかもしれません。毒成分だけ抽出するなど、多少の工夫が必要だと思われます。

まとめ

安全なものから危険なものまで、一般人でも入手可能な対クマ化学兵器になりそうなものを列挙しました。

免許や処方箋が必要なものも含めればもっと優れた薬品があったりするのですが、それらは入手が困難ですし、駆除に使うのは薬事法的に絶対まずいと思いますのでここでは挙げませんでした。

私は生物学科と化学専攻を出てますが、医学や薬学についてはほんの入門的な知識しかありませんので複数の薬品の組み合わせについては言及してません。

詳しい知識のある方なら2種類以上の薬品を組み合わせることでより効果を強めるというアイデアも思いつくかもしれません。

興味本位で実験を行うことは厳禁ですが、猟師不足が叫ばれている昨今、行政も毒餌による駆除を検討しなければならない段階に来てるのではないかというのが正直なところです。

行政、獣医師会、猟友会、そして愛護団体などの公に認められた団体が公益のために実験を行うことに対しては私は反対しませんし、むしろそれが行われることを期待して当記事を執筆しました。

最後に、私は動物愛護の観点から野生クマ絶滅を支持していること、クマ絶滅は経口避妊薬による反出生主義的方法で実現されるべきという立場を取っていることを表明しておきます。

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