インセインヴェロニカの薔薇(3人用)リプレイ 2
【メインフェイズ】
GM「では第1サイクルを始める前に、現時点で調査できるハンドアウトを公開します。
【教会の墓地】、【遺体の安置場所】、【コルネリア・アイゼンシュタット】、【クラウス・ミュラー】の計4つです。秘密を取得すると新たなハンドアウトが公開されたりイベントが発生したりしますが、まあとりあえずはこの4つです」
GM「順番は、キーガン→フェリクス→ブラッツの順です。というわけで、最初はキーガンさん、どうぞ」
きぃや「承知です。あ、GMちょっと個人の方で良いですか」
GM「ほいほい」
憂悸「ん?」
かしもち「え、なに」
ボブ「ふふふ……(PC1の秘密閲覧済み)」
〈個人チャットにて〉(以下<>内で表現)
〈きぃや「……さんに……したいです」
GM「了解です。キーガンの手番終了直前に、個人チャットで宣言して下さい」
きぃや「ありがとうございます」〉
きぃや「戻りました。まずはクラウスさんの秘密を開けにいきます」
GM「他の方は登場しますか?」
フェリクス「あ、登場できるならしときたいです」
ブラッツ「お坊ちゃまがいるなら私も」
GM「OK。ではキーガンさん2D6をどうぞ」
キーガン「……10。特に何も無し」
GM「はい。ではクラウスさんのハンドアウトの概要です。秘密を調べたい場合、自分の特技を使って判定して下さい。概要は以下の通りになります」
【クラウス・ミュラー】
●クラウスが屋敷にやって来たのは2週間前。ディーデリヒが風邪を長引かせていた為、万が一を考えた主治医が呼んだのだ。幸いディーデリヒは持ち直したが、体調不良の彼に代わりクラウスが屋敷の事を取り仕切り始めた。まるで、アイゼンシュタット家の主人は自分だと言うように。
キーガン「ふむ……何やら臭いますねぇ。では、クラウスさんを適当な部屋に呼び出し、それとなく話を聞きながら<第六感>で判定します」
GM「どうぞ」
キーガン「(コロコロ)10。成功です」
GM「はい。ではこちらの秘密ですが、拡散情報になります」
“秘密
ショック:特になし
拡散情報。クラウスがアイゼンシュタット家を離れ、同業のミュラー家に婿入りしたのは5年前。古くから続く名門からの誘いに彼は飛びついた。しかし、実はミュラー家はここ10年ほど経営がうまくいっていない。ディーデリヒの手腕が優秀なことから、弟のクラウスに期待をし迎え入れられたのだ。結果として、ミュラー家の経営状況は未だ回復していない。クラウスは焦りを抱いている。とにかく彼には、大金が必要なのだ“
→【ディーデリヒの遺産受取人】のハンドアウトが公開される。
キーガン「金か……」
GM「お金は大事ですからね。ちなみに拡散情報はPC全員に共有されます。なのでこのシーン、もしフェリクスくんとブラッツさんが出ていなくても叔父様の懐事情が何故か知れ渡ってしまいますね。何ででしょうね」
フェリクス「叔父様……」
ブラッツ「クラウス様……」
クラウス「……ん、んん?何故私は、このような……ええいやめろフェリクス、そのような目で私を見るな!」
〈キーガン「GM、ここらへんで」〉
GM「では、2D6をどうぞ」
フェリクス「え?」
ブラッツ「あ、きた」
キーガン「(コロコロ)9です」
GM「(成功か)では少々お待ちを」
GM「(シークレットダイス)」
GM「……はい。ではこうなります」
《リラックス効果のある紅茶とキーガンの巧みな話術に、己の恥部とも言うべき秘密を晒してしまったクラウス。我に帰ろうと頭を振ったその瞬間、不意にキーガンと眼が合った。そして、彼の体が大きく揺れる》
クラウス「う、む……?」
フェリクス「叔父様?」
ブラッツ「どうかされましたか?」
〈キーガン「あなたは――ですか?」
???「――」〉
《しかし、それは一瞬の出来事。クラウスは手に持っていたティーカップを床に落としかけたがすぐに立ち直り、そのままソファにドサリと座り込む》
ブラッツ「クラウス様。お身体が優れないのでは?」
クラウス「い、いや。大丈夫だ……少し目眩が」
キーガン「お時間頂き、ありがとうございました」
クラウス「あ、ああ……。すまないが、私はこれで失礼する」
《キーガンの視線に何か感じ取るものがあったのだろう。クラウスはほんの僅かだが怯えを見せ、あなたたちの前から逃げるように去って行く》
キーガン「お大事に……」
《そんな彼の背中を、キーガンの蛇のような視線が追いかけていた》
GM「というわけでキーガンさんの手番終了です」
憂悸「ヨクァル・ニンソーさん!!?」
かしもち「ヤバイ奴なのでは???」
きぃや「ヤバくないよぉ、探偵だよぉ」
ボブ「探偵だからね」
憂悸「一緒に出るの怖いんですけど」
きぃや「大丈夫だよ~、怖くないよ~」
GM「ではお次、フェリクスくんの手番です。現在調査できる項目は【教会の墓地】、【遺体の安置所】、【コルネリア・アイゼンシュタット】、【ディーデリヒの遺産受取人】です。感情結んでも良いですよ」
フェリクス「【コルネリア・アイゼンシュタット】について調べます。ブラッツさんも一緒に出て欲しいです」
キーガン「私は?」
フェリクス「……良いですよ」
GM「疑われてますねぇ」
キーガン「悲しいなぁ」
フェリクス「どの口が言うんですか……2D6ですよね」
GM「そうです。どうぞ」
フェリクス「(コロコロ)8です。ブラッツ、出るぞ」
ブラッツ「はい、坊ちゃま」
キーガン(どこかに行かれるのかな)
GM「コルネリアのハンドアウト概要は以下の通りです」
【コルネリア・アイゼンシュタット】
●4年前にアイゼンシュタット家に迎え入れられた少女。今年で15歳になる。ディーデリヒとクラウスの妹、アーデルハイドが恋人と駆け落ちし、アイゼンシュタット家を出て行った後に産まれた。しかし11歳になり、両親が共に他界したため、叔父であるディーデリヒを頼って来たという。1週間前 1901年6月8日の朝、何者かに殺された。
フェリクス「ではこう、コルネリアの足取りを調べた感じで……<追跡>で判定します」
フェリクス「(コロコロ)10。成功です」
キーガン「あ、じゃあ“目星”」
GM「“目星”いらないです」
ブラッツ「あ、」
“秘密
ショック:全員
拡散情報。コルネリアの死因は失血死。しかし傷口は特になく、強いて言えば首筋に二つ、少し大きめの針で刺したような傷が並ぶくらいである。死亡を診断した町の医者曰く、遺体はとても美しく、まるで眠っているようだったと言う。その奇妙な遺体と首筋の傷から、警察や町の人間の中には、コルネリアは吸血鬼に襲われたのではないかと噂するものも…。”
→【吸血鬼伝説】のハンドアウトが公開される。
ブラッツ「拡散情報でショックもあるんですか!?」
GM「もちろんありますよ。さぁ皆さん、正気度を1減らして……おやおやおや、全員4になるんですか(焦)」
キーガン:正気度5→4
フェリクス:正気度5→4
ブラッツ:正気度5→4
フェリクス「し、失血死……」
キーガン「いたいけな少女に……なんてことを」
《コルネリアの死を悲しんでいる者は少なくない。それだけに、町の人間の中には疑問の声も上がっている。誰が一体、彼女をこんな目に遭わせるというのか。彼女はこんなにも、多くの人に愛されているのに、と》
フェリクス「……」
GM「……新たなハンドアウトが公開されたところで、フェリクスくんの手番は終了です」
フェリクス「はい……」
ブラッツ「……?」
GM「では次、ブラッツさん」
ブラッツ「は、はい。そうだな、【遺体の安置所】について調べます。坊ちゃまは……どうします?」
フェリクス「うーん…情報の内容にもよるけど、ショックが怖いなぁ…今回はパスで」
ブラッツ「キーガンさんは?」
キーガン「行きましょう。探偵たるもの、現場を見なくては。感謝します、ブラッツ殿」
GM「では2D6を」
ブラッツ「はい。(コロコロ)9。何も無しですね」
《ブラッツとキーガンは教会へと赴く。遺体の安置所を調べたいと言えば、ハーラルトはコルネリアの惨状を思い出すのかじわりと涙を浮かべながらも案内してくれる》
ハーラルト「こちらに、コルネリア様はいらっしゃいました……グスッ」
【遺体の安置場所】
●薄暗い階段を降りていくとその部屋の前に辿り着く。そこに扉は無く、部屋の中に壊れた扉の残骸が立てかけられている。真ん中から無理矢理引き裂かれたような跡が残ったそれは、およそ人間業ではありえないと感じさせる。
ブラッツ「<追跡>で判定します。(コロコロ)10。成功です」
GM「では、こちらの秘密をどうぞ」
“秘密
ショック:特になし
拡散情報。安置所の中はガランとしており、遺体を安置するための台が一つ置いてあるだけだ。恐らく此処に、コルネリアの遺体は寝かされていたのだろう。また、扉の破片が部屋中に飛び散っている。外からもの凄い力で壊されたようだ。この【情報】を知ったものは『破壊』で恐怖判定。”
フェリクス「ひええ」
キーガン「<破壊>は持っていますよ……6で成功です」
フェリクス「<我慢>で……7。失敗!」
ブラッツ「<射撃>で……5。失敗です」
フェリクス「どうして……登場してないのにどうして……(狂気カード1枚獲得)」
ブラッツ「ひええ(同じく1枚獲得)」
キーガン「♪~」
GM「余裕ぶっこいてるキーガンさんには追加情報です」
キーガン「えっ」
〈あなたは、この破壊跡が――――〉
キーガン「(なるほど……やはり)」
フェリクス「あ、GM。これって今発動する奴ですか?」
GM「え、どれ」
◇狂気カード:予知夢
トリガー:サイクルが終了する
効果:狂気カードを5枚見て、そのうち好きな1枚を獲得。その後好きな順番に山札に戻す。
GM「あ~、なるほど。これはあれですね、ブラッツさんの手番終了後にマスターシーンを挟みますので、その後に処理します」
フェリクス「了解です。すみません、手番中に」
ブラッツ「いえいえ。」
《あなた達は、この事件の特異性を改めて突きつけられる。一体この町で何が起こったのか。コルネリアの身に、何があったのか。あなた達の背に、不穏がひたひたと這い寄っていた》
GM「という感じで、PC全員の手番が一旦終了しました。このまま第2サイクル……の前に、マスターシーンです。登場は自由です。尚、このシーンに登場すると正気度もしくは体力が1回復できます」
全員「登場します」
ボブ「温情だ!」
傘子「露骨な温情だ!」
GM「ありがとうございます。ではマスターシーンです」
◎マスターシーン:ディーデリヒの恋
《あなた達は調査の途中、メイド長のモニカに呼び止められる》
モニカ「旦那様が、すぐそこの談話室に籠りっきりなんだよ。何でも調べたいことがあるって。でももう良い時間だし、お茶を持っていくから、あんたたちも中で待っといてくれ」
ブラッツ「わかりました。旦那様のお部屋へ向かいますね」
モニカ「…コルネリア様が亡くなられてから、旦那様はますます元気がなくなってしまわれた。今日は珍しくお部屋から出られたんだ。少しでも、話し相手になってあげておくれ」
モニカ「フェリクス坊ちゃんも、よろしければぜひ」
フェリクス「わかった、僕も行くよ」
ブラッツ「ではキーガン氏もご一緒に」
キーガン「ありがとうございます」
《あなた達が談話室に入ると、ディーデリヒは大きなソファに腰掛け、眼鏡をかけながら分厚い本を読んでいる。彼の両隣と向かい側にもソファがあり、かなりの人数が座れそうだ》
《そして、ディーデリヒの後ろには今は使われていない大きな暖炉があり、壁には誰かの肖像画がかけられている。そこに描かれているのは、1人の美しい女性だ。あなた達3人の誰もが彼女を知っている。10年前に亡くなったディーデリヒの妻、ヴェロニカだ》
ディーデリヒ「美しいだろう?私の永遠の恋だ」
《あなた達が絵に目を奪われていると、ディーデリヒがそう声をかけてくる。彼は悪戯が成功した子どものような、茶目っ気たっぷりのウィンクをすると、開いていた本を閉じた》
ディーデリヒ「モニカがお茶を持ってきてくれるんだろう? じゃあそれまで、おしゃべりしよう。彼女の焼いたクーヘンは最高だからね、話す暇がなくなってしまう」
キーガン「それは楽しみですね」
ブラッツ「ぜひ、奥さまとのお話でも聞かせてください」
フェリクス「僕も。母様の話、聞きたいです」
ディーデリヒ「良いのかい?七日七晩かかっても語り尽くせないよ」
《そう言ってあなた達をソファに誘うだろう。ディーデリヒが暖炉の前のソファに座っているので、どうしても視界に肖像画が入り込んでくる》
GM〈シークレットコロコロ〉
《そのうち、ブラッツは、肖像画の胸元に大振りの薔薇のブローチが描かれていることに気が付く。絵ではあるが、細かな細工などが見事な、値の張りそうな装飾品だ》
ブラッツ「美しい薔薇ですね 奥さまによくお似合いです」
ディー「あれは、私が彼女に求婚した際に渡した物だよ。今はもうご高齢で亡くなられたけど、腕の確かな職人に作って貰ってね。彼女は薔薇の花がいっとう好きだったから」
《そう言うと、過去を懐かしむかのように目を細める。口元に寂しげな微笑みが浮かんだ》
ディー「この世に二つと無い、【ヴェロニカの薔薇】さ」
憂悸「……!タイトル回収……」
きぃや「キーアイテムのようだね」
GM「そしてキーガンさん」
〈あなたは、このブローチに見覚えがある。忘れもしない――〉
キーガン「……ディーデリヒ殿の愛の結晶なのですね」
ディーデリヒ「ああ。――その通りさ」
《そんな会話をしていると、不意に部屋の扉がノックされる。モニカがお茶を持って来たようだ。部屋の中に、紅茶の芳香とクーヘンの食欲をそそられる匂いが満ちていくだろう》
フェリクス「クーヘンだ!」
キーガン「良い香りですねぇ」
GM「お菓子とお茶を頂くPCは、正気度か体力を1回復させてください」
かしもち「ありがてぇ……」
キーガン:正気度4→5
フェリクス:正気度4→5
ブラッツ:正気度4→5
フェリクス「モニカのクーヘン大好き!!」
モニカ「うふふ。そんなに焦らずとも、まだまだたくさんありますよ」
《モニカの愛情が詰まったお菓子と紅茶に、疲弊しつつあったあなた達の精神は僅かながら癒やしを得るだろう》
GM「というわけで、シーン終了です。第1サイクル終了となります」
きぃや「ありがとうございました~」
憂悸「あ、GM」
GM「はい。では、予知夢のカードの効果が発動します。山札の上から5枚引き、皆に見えないよう中身を確認して下さい。その後1枚選んで引き、好きな順番に戻して下さい」
憂悸「うーん……ええ……悩むけど……はい。決めました」
GM「はい、ではOKです。次は第2サイクルから始まります」
ボブ「永遠の恋!!!!!!!!!!!!」
GM「うわびっくりした」
傘子「永遠の恋……パパ……」
ボブ「永遠の恋について詳しく説明しろ!!!!私の心は千々にちぎれている!!!!!!!!」
憂悸「え、こわ……」
きぃや「ボブが発狂してるwww」
GM「ディーヴェニ過激派の発作が」
ボブ「終わったら私の秘匿(4人用のPC1秘密)を見ろ!!!!!!」
傘子「秘密抜きバトルしろー!闇からの祝福受けろ-!!」
GM「第2サイクルではどうなるでしょうね。では一旦ここまでお疲れ様でした」
全員「お疲れ様でしたー!」