仕事の方が育児より大変という大誤解
私が勤めている保育園は認証保育園なので、認可保育園と違い、仕事をしていない保護者の方でも預けることができます。
たまに、専業主婦のお母さんから、こんな言葉を聞くことがあります。
「先生は働きながらお子さんを育てて、大変ですね」
確かに客観的に考えれば仕事と育児を両立させる方が育児だけするよりも大変そうですが、私の実感は違っていました。
あくまで私の場合ですが、働きながら育てる方が、肉体的にも精神的にも圧倒的に楽だと感じています。
復職前は、保育園に入れても本当に両立できるのか、とても不安でした。
復職後も以前の職場では、嫌みを言われたり、仕事を中途半端で終わらせたり、お迎えに大幅に遅刻したりと落ち込むことも頻繁にありました。
が、それよりも、育児に専念する方がずっと大変だと感じてます。
育休中のことですが、夫の帰りをひたすら待ち、夫が飲み会で遅い日は落ち込んだり、玄関が開く音の空耳が聞こえたり、Lineを何回も確認したり、とにかく夫に極端に依存していました。
自分の話を聞いてくれる、共通の目的がある、自分のやっていることの価値を認めてくれる相手は、夫一人でした。
この自分でコントロールできないことに一喜一憂する状況が、とても辛かったです。
また、「自分は今働いていないから、働いている夫に対して希望を言うのはわがままだ」という思い込みも、精神的に追い詰められる要因になりました。
一人で外出したり、(夫のように)飲み会に行くために夫に育児を「お願いする」のは、心理的に高いハードルがありました。
また、娘は親にべったりのタイプで、起きている時間は常に構わなければならず、本当に毎日精神的にも肉体的にもぐったりでした。
この育休中の経験で、私の育児と仕事の考えが大きく変わりました。
育休以前までは、大変さは
仕事だけ>>>育児+仕事>>>育児だけ
だと思っていましたが、今では、
育児だけ>>育児+仕事>>>>>>>仕事だけ
だと思います。
仕事と育児を両立させた方が、育児の大変さを保育園に一部任せることができ、かつ仕事を通じて自分の役割を複数の人から確認でき、育児だけよりも心理的に安定します。
育休前には専業主婦の奥さんがいる同僚の「帰ったら皿洗いをさせられる」という愚痴に同情してましたが、今聞いたら「皿洗いだけじゃなく洗濯と風呂掃除もやってから言え」と思います。
専業主婦+働く夫の家庭では、夫がどんなに育児参加する人だったとしても、大変さは
専業主婦>>>>夫
です。
育児参加しない夫に至っては、
専業主婦>>>>育児参加する夫>>>>>>>>育児参加しない(仕事だけする)夫
だと思います。
※夫がどれだけハードワークで高年収でも同じです。
仕事だけやっている方が、言葉の通じる相手がいて、自分のペースもあり、自立できているという安心感も持てて、育児だけやるより遥かに楽です。
何だかとりとめのない文になってしまいましたが、とにかく育児の大変さは仕事の比ではない!専業主婦の家庭でも、保育園を気軽に利用することができるようになるといいな、というのが結論です。