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どう思う?保育士の子どもの呼び方

今日購入した本の最初のページに、「保育士の子どもの呼び方」についての質問がありました。

ちゃん付け、くん付け以外に、呼び捨てやニックネームで呼ぶことは問題がないのか、との質問に対し、法令は定義していないが、ちゃん、くんを付けることが望ましい、とありました。

園によると思いますが、呼び方について、方針が統一されている園と、そうでない園があると思います。
私が勤務する園は残念ながら統一されておらず、一部の子どもを呼び捨てにする保育士がいます
保護者の前ではもちろんちゃん、くんを付けるのに、日常の保育では呼び捨てにする。
もし自分が保護者で、子どもが呼び捨てにされていたら、想像するだけで嫌な気持ちになります。

ただ、呼んでいる保育士は、(厄介なことに)全く悪気がありません
彼女にとっては親しみの気持ちを表現しているようで、むしろ呼び捨てにしている子どもを可愛がっているつもりなのです。
何度か主任から注意を受けていましたが、またしばらくすると元に戻ってしまいます。

子どもの呼び方について、この本には「法令根拠なし」とありましたが、厳密に言うとこれは正しくありません

厚生労働省が令和3年3月に掲示した「不適切な保育に関する対応についての調査研究」によると、都道府県の役割について下記のような記載があります。

「市区町村と連携し、子どもの最善の利益を考慮した適切な保育についての考え方の周知や、保育現場で活用できるチェックリストやガイドライン等の配布、研修実施等により保育所を支援すること」

この調査報告書によると、17.8%の都道府県が不適切な保育の防止のためのガイドラインを作成しており、実際に東京都の「認可保育所の指導検査について」という資料には、「名前を呼び捨てにする」が不適切な事例として明記されています。

少なくとも東京都の保育園においては、子どもを呼び捨てにすることは不適切であると行政は整理しているということです。

親しみを表していても、悪意がなくても、やるべきでないことがあることを、保育士は理解し、常に自己点検をしていく必要があります。

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