2024年、誕生日の前後に考えたことなど
2024年6月某日、今年も誕生日を迎えた。
トップ画は田んぼの除草をしているところ。
トロトロの泥の上(水中)に雑草が生えてきていたので竹ぼうきで泥の上を引っかいて浮かし、さらに水を濁らせることで光合成を阻止している。
誕生日当日は、いたって普通に出勤して仕事をして、帰宅後は家にあるものを適当に組み合わせてご飯を作って食べた。
ちょっとしたお祝いにスーパーで買ったシュークリームを食べた。
ささやかな日常の一日だった。
だけど、年に一度の誕生日を意識したら、未来のことを考える機会になったので、誕生日前後に起こった出来事や考えたことなどを綴っていこうと思う。
コインランドリーと交差点で
この日は、仕事は休みで平日だった。
冬に使っていた布団を洗おうとコインランドリーに来ていた。
もうすぐ出来上がる布団をベンチで待っていたら、ゆっくり歩く高齢者がやってきた。
どのくらいゆっくりかと言うと、一歩で進む距離が15センチくらい。
杖をついて、右足を15センチ前に出して、左足を右足に追い付かせ、また右足を出す、という具合。
足元を見ていて、ズボンの裾が足首でダブついているのに気づいた。
視線を少し上げると、腰の低い位置でベルトをとめていることが分かった。
腰パンの状態だった。
ゆっくりゆっくり歩いて、ベンチに座る私を通り過ぎて奥まで歩いて行った。
このペースで歩いていて、家からどのくらい時間がかかったのだろう?
洗濯している間は家に戻るのかな?
往復が大変だからずっとコインランドリーで待つのかな?
トイレに行きたくなったらどうするんだろう?と考えていた。
目の前を通り過ぎて、うしろから見たら腰の部分から紙おむつが見えていた。
肩が曲がっているせいで、上着のカーディガンが上に上がっていて、肌着の部分が20センチくらい出ていた。
その肌着からおむつが透けていた。
ウエストの位置は、、、
あっているのかもしれない。
胸から下の体のラインがよく分からない。
紙おむつは自分で履いたのかな?
誰かが履かせてくれたのかな?
同居家族はいるのだろうか、介護サービスは使ってるのかな?
家の洗濯機はもともとないのか?
壊れてしまったのだろうか?
機械を使って、プリペイドカードにチャージしている姿は、動作はゆっくりなものの慣れている感じがした。
同じ日の別のタイミング、片側2車線、全4車線、中央分離帯のある交差点に近づいた時。
反対側からこちら側に歩いてくる高齢者を見つけた。
さきほどの人とは別の人。
この人も足取りはゆっくりで、どう頑張っても信号が変わるまでに渡り切れなさそうだった。
私が交差点にたどり着くまでに歩行者用信号が点滅し始めたので、私は歩道で歩みを止めようとゆっくり歩いた。
この後は、右折信号が出て、車が曲がってくる。
点滅が終わらないうちに、先に信号待ちをしていた推定50代が、高齢者のもとへ駆け寄っていった。
駆け寄ったところでどうしようもなく、50代の誘導で2人で中央分離帯のところで立ち止まる。
分からないけれど、高齢者はもともとこうするつもりだったのかもしれない。
右折信号が出た。
2人のそばを通る右折車が、心なしか減速している気がした。
この人は購入した紙おむつを持っていた。
自分で使うものだろうか、家に歩行ができない要介護者がいるのだろうか。
コインランドリーで見かけた人も、交差点で見かけた人も、自力歩行はできているけれど、世間一般で想定されている生活(例:横断歩道を一定の時間で渡り切ること)は難しそうに感じた。
日本には、こういう人が増えていくんだろうなと思った。
交差点で素早く飛び出していった50代の人も、あと20年経てば同じようになっているかもしれない。
その時は、私が50代だなぁって考えた。
ネズミの話
里山整備で小屋の物を動かしたら下からネズミが1匹出てきた。
すぐに走り去ってしまったのだけど、紫がかったネズミだった。
「ネズミ 紫 日本」と検索したら、着物の色で藤鼠(ふじねずみ)という色があることを知った。
そうか、ねずみ色のねずみは動物のネズミだったか。
そんなことを改めて思った。
ねずみと言えば、マークの話。
保育園では園児の名前とともに簡単な絵柄を示したマークが使われる。
動物や植物、食べ物、日用品や乗り物などで、文字が読めない子どもにとっては、それが名前のアイデンティティーとなる。
親戚の60代から聞いた話。
その人は、保育園の時、カラスマークだったそうで。
「○○○さんはカラスマーク。
○○○さんの『く』は黒いの『く』ね」
と先生に言われたらしい。
しかも、「く」は名字の先頭の文字ではない。
カラスの「か」でもない。
(その人の名字に「か」はない)
職歴上、いろんなマークを扱ってきた。
でも、カラスマークは聞いたことないなぁ。
なんでだろう??
ゴミをあさっているイメージが強いからだなと思った。
ゴキブリ、ハエと並ぶイメージ。
虫マークで、トンボやカブトムシがあっても、ゴキやハエはない。
で、ネズミの話。
生き物としてリアルなのは、私が小屋で見かけたもので、ゴミをあさったり、穀物をかじったりする姿だと思う。
でも、ねずみマークはあまりイメージ悪くないからか、今でもよく使われている。
世界的に有名なあのキャラクターのおかげ??
マークに使われるねずみって、ねずみ色(グレー)ではなくて、水色なことが多いけど。
保育の2025年問題
人口統計の詳細はこちら(総務省統計局)
保育業界には「保育の2025年問題」というのがある。
詳細はこちら(厚生労働省)
2025年まであと半年。
きっと1年後はまだ私は今の職場で保育士をしている。
園児も多く、保育園の運営も厳しそうな感じはない。
でも。
5年後はどうなってる?って考えた。
私は今の園で保育士続けてる?園児数は?
今は考えても霧がかかっているみたいで見えてこないけれど、いつかふと自分なりの2030年が見えるような気がした。
誕生日当日のこと
約10年前、ひよっこだった私に保育士という仕事の楽しさを教えてくれた先輩のあの時の歳を、数年前に追い越した。
この記事で書いた斜線部を通り越し、ちゃんと中堅として扱われる中堅になった。
昨年、城崎マリンワールドに行った後、友人宅に行く予定があった。
丹後魚っ知館という水族館が閉館するという知らせがあり、そちらにも行けないかと計画を変更しようかと思ったのだけど、宿が確保できなかったことで諦めて、予定通り友人宅に向かった。
友人宅には私以外にも宿泊者が来ていて、まるでゲストハウスのようになっていた。
あっという間に打ち解けて、一緒にご飯を作って食べて、寝た。
1泊2日の2日目、私とその人とで地元の温泉に行った。
「あのね、私、乳がんの手術をしてるんだけど、気にしないでね」
脱衣所で全摘していると打ち明けられた。
「そうなんですか。
私の祖母も乳がんで全摘していて。
でも、よく一緒にお風呂に入っていたので気にならないですよ」
あまりに咄嗟のことで、自分のことで反応ができず、とりあえず祖母の話を出した。
その後、温泉に浸かりながら、
「実は、私も、つい先々週に告知されたところで」と話した。
クリニックで告知があって、総合病院を紹介されて、初診の日は決まっているものの、まだ主治医には会っていない
というタイミングだった。
「そっか、だから私たち、巡り合えたのね。
出会う理由があったのね」
その人はそう言って笑った。
宿泊先が確保できなくても丹後魚っ知館に行くという選択肢もあった。
でも、私は行かない判断をした。
何かの引き合わせだったのだろうと思う。
前置きが長くなったけど、そんな友人からの誕生日おめでとうのメッセージが来た。
ありがとうと返信しながら、「何か抱負を」と考えたら、やりたいことが浮かんできた。
かつて暮らしていたあの国にもう一度行きたい
乳がんの告知を受けたときの心情を記したノートにも同じことを書いていたのだけど、1年の間にすっかり忘れていた。
今から5年の間に行きたい。
行く。
そう決めて、決意表明の返信をしたためた。
5年もあればどこかでタイミングが巡ってくるでしょう。
お守りはパスポートとレシート
別の友人にも5年以内に行くと宣言したら、パスポート取得の話になった。
航空券が手早くネットで買えるようになった昨今だけど、パスポートが切れていたら旅立つことはできない。
期限の切れていないパスポートが手元にあることが、「思い立ったらいつでもどこにでも行ける」というお守りになる。
たとえ今は、いつ、どこに行くか決まっていなくても。
お守りと言えば。
私の財布の中にはスーツのレシートが入っている。
普段はすぐに捨ててしまうレシートだけど、スーツのだけは取ってある。
これも私にとってはお守りだから。
以前、転職活動をしていた時に、保育園以外の職を紹介されたことがあった。
保育士経験を評価して紹介されたその職に、私も興味があったのだけど、その時はリクルートスーツしか持っていなくて。
リクルートスーツで行くのは相応しくない職場だと言うことは私にも分かっていたので、すぐに見学に行くことが叶わなかった。
直後、「スーツさえあればどんな職を紹介されても見学も面接も行けるはず」とスーツを一式買った。
今は年に1回、卒園式に着るのが定番になっている。
これがあれば、今の職場がどうしても嫌になっても、すぐに次の職場の見学も面接も行ける。
私にとってはパスポートと同じようにお守りの役目を果たしている。
本当はスーツそのものがあればいいから、レシートは捨ててもいいんだけどね。笑
以上、2024年の誕生日前後の振り返り。
日常だけど節目となる1日が、未来のことを考える良い機会になった。
ところで、さっきから、キッチンで生まれたと思われるコバエが一匹飛んでいる。
なかなか捕まらない。
ねぇねぇ、勝手に繁殖しないでよ。
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家主の許可なく子孫繁栄禁止!!
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おしまい