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子どもへ日記19 2022/10/04 12:35
三男の慶丞くんが産まれて4ヶ月になりました。
何だろう。長男の時よりも次男、次男の時よりも三男の時の方が「出産」ということに心動かされる率が高いのは。
今回はコロナで5日も会えなかった。会えた時にはもう嬉しくて看護師さんが何か言ってたのはわかるけど全然耳に入ってこなかった。
本当はね。女の子がほしくてしょうがなかったんだけど、いや、今も欲しいんだけど君の可愛さにはたぶん敵わんよ。
何処かできいたことがある。
「赤ん坊が微笑むのはまだ神が人類に絶望してないからだ」
的なこと。神はどうだか知らんが、きっとその言葉を思い付いた人は酷い絶望感の中にあったのだろう。
本当は神が自分を諦めてはいないと思いたかったんじゃないかな。
僕はバカだから沢山の人を信頼してその分だけお金も無くしたし、信頼する人間を失うという何かが枯渇してゆく感覚をよく知っている。裏切りではなく、自分の見る目の問題だ。
結局のところは家族がいればいい。
大和くんは僕に似てるが、調子が良すぎて多分に沢山「裏切られた」感じを味わうだろう。
でも大丈夫。少なくとも君たちの父や母は君らに味方であるし、おばあちゃんなんてあれだけ愛してくれてる。
人生から途中退場する友人たちに関してはこう考えればいい。
「◯◯くんのお役目(クエスト)は僕の人生では終わった。また次のクエスト」
だってそうなんだよ。父は最近夢をよく見る。サラリーマンの時代の時間に追われる夢や、高校生の時の夢。あ、高校生の時の夢は夢と自覚してるんだよね。不思議と。あと、大抵が「怒っている」夢だ。
父はいつも激怒してるよ。心の何処かでは。嫌いな連中なら笑顔で拷問の上に殺せちゃうと思う。しないけど。いや、やっぱり許してしまう気がする。
捨てる神あれば拾う神あり。
皆んなが思いを同じくすることはないけど、ごく稀に似たような経験をして自分以上に苦しむ人もいる。普通に生きていたら味あわない苦味も味わうこともあるだろう。
それらを全て糧にできる強さを持ってほしい。人生の苦味を糧にする強さとは心の強さと身体の強さが無ければ出来ない。教養も不可欠だ。教養がなければ論理的思考も出来ないし歴史に学ぶことが出来ない。瞬時に「過去の事例」が浮かばないから一時的な感情に負ける。つまり、心技体が必要なのよ。苦味を糧にするには。
父は最近、ここ数年は苦味を糧にすることばかりしてきたように思う。さすがに渇いてくる。心力にハリを失ってきた。
それでも、慶丞くんは僕の顔を見ると笑ってくれるんだよ。毎日毎日。こんな僕を見て笑ってくれる。
大和、義人は寝る前にアイラブユーグッナイをしてくれる。怒りん坊の父でも「大好き!」って言ってくれる。もう沢山。沢山貰いすぎて他に何もいらないくらい。
父親なんてもんは大したことなくて、君らに教わることの方が断然に多くて。家族の大黒柱なんて言われてるが、大黒柱だけあっても家は存在せんのよ。奥さんふくめて家族の支えて何とか立ってる方が正解に近い。
慶丞くん、ホントに目が合う度に笑ってくれる。僕はまだ生きていていいのかもしれないと思う。
家族ってすごいんだよ。愛する我が子たちよ。