Geminiサイドパネルの情報取得能力
Geminiサイドパネルを使っていろいろ試しているうちに、かなり業務利用に活用できるくらい実用的であることがわかってきた。
Googleドライブにアップロードしておけば、その中の情報をかなり正確に読み込むことができるのである。
正直、すごすぎて、びっくりしている。
これを弁護士業務に利用する場合、遺産分割調停の申し立てを例にして考えてみる。
たとえば、遺産分割調停を申し立てる際の作業として、ざっくりいうと、以下の作業が必要である。
添付資料をそろえる。
戸籍謄本
預貯金の残高証明書
不動産登記事項証明書
不動産評価証明書等
遺産分割調停申立書をつくる。
当事者目録をつくる。
遺産目録をつくる。
Geminiのサイドパネル機能を使えば、集めた添付書類をPDFファイルにして、情報を読み込み、各書面の作成を効率化できそうである。
早速やってみた。
当事者目録作成を作ってみる
被相続人の情報(本籍地、最後の住所、氏名、生年月日、死亡日)や、相続人の情報(本籍地、住所、氏名、生年月日)を一覧にして、当事者目録を作成する必要がある。
いままでは、自ら or 事務員さんに依頼して、Googleドキュメントに打ち込みをしてもらっていた。
しかし、Geminiサイドパネルを使えば、この作業が大幅に削減できる。
以下の手順により、戸籍謄本に記載されている情報を取得することが可能になる。
戸籍謄本をスキャンしてPDFデータにする。
Googleドライブにアップロードする。
Geminiサイドパネルに放り込んで、被相続人と相続人の情報を読み込んでと記載する。
戸籍謄本から、そのなかの情報取得をすることも可能である。
なお、縦書の改製前戸籍等はさすがに無理かと思われたが、、、いける!!
これで、相続関係図をつくる前提の入力をすることができる。
さすがに、相続関係図まではつくれない(いろいろ試しているがうまくいかない)。
また、相続関係については、誰がどの順番で亡くなるか、子供がいるか、相続放棄をしているか等で、結構変わってくるため、複雑であり、これを全部Gemini等の汎用AIにやらせるのは現時点では難しいと思われる。
相続関係特定に特化したAIであれば、技術的には可能であろうし、某金融機関等はそのようなAIを実際に運用しているようである。
将来的に、Geminiで相続関係図を生成できるようになったらより楽ができるので、楽しみにしている。
遺産目録を作ってみる
被相続人の遺産としてどのようなものがあったのか目録を作る必要がある。必要な情報は、不動産、預貯金、株式等の内容とそれぞれの評価額等である。
いままでは、自ら or 事務員さんに依頼して、Googleスプレッドシート等に打ち込みをしてもらっていた。
しかし、Geminiサイドパネルを使えば、この作業が大幅に削減できる。
たとえば、金融機関の預貯金の残高証明書があった場合、その内容を読み込むことが可能である。手順は先ほどと同じである。
残高証明書をスキャンしてPDFデータにする。
Googleドライブにアップロードする。
Geminiサイドパネルに放り込んで、金融機関名、支店名、口座番号、残高をまとめて表にしてと入力する。
ちなみに、複数の金融機関の残高証明書を一つのPDFファイルにして試してみたが、たくさんの文字情報がある中で、ピンポイントで必要な情報のみを取得できた。数字の間違いもない。すごすぎる。
注意点
色々試したところ、やはり偽情報を吐き出すことがあるので、やはり原データとの照合は絶対に必要である。
特に、読み込んでから〇〇するというように、複数の手順をやらせようとするのはあまり良くないみたいである。
作業を小分けにして指示してあげることが大事のようである。
まとめ
Geminiサイドパネルの情報取得能力は、かなり高く、弁護士業務に十分活用可能なレベルである。
弁護士業務でなくとも、他の事業等でもデータの入力作業等がある場合は、かなり便利に活用できるのではないかと思う。