【評価変更!】Geminiサイドパネル機能を利用した簡易版RAGの実現
前回の投稿で、Geminiのサイドパネル機能(アルファ版)について、若干微妙な感じの評価をしてしまっていた。
しかし、いろいろ試しているうちに、『これはなかなか使えるのではないか』と思い始めたので、良い方向に評価を変更をしようと思う。
GoogleのNotebookLMというRAGの存在
GoogleのNotebookLMというサービスがあるが、これはいわゆるRAG(Retrieval-Augmented Generation 、すなわち、大規模言語モデル(LLM)によるテキスト生成に、外部情報の検索を組み合わせることで、回答精度を向上させる技術のこと)の一種だと理解している。
このNotebookLMが出たころより、自分は、将来的に、今までGoogleドライブにため込んできた過去の情報が、第二の脳のように活用できるのではないかとひそかに期待していた。
GoogleNotebookLMは、一応触ってみて、どんなことができるか試している段階であった。
GoogleNotebookLMに入力した内容を学習しないっぽいが、、、以下は、NotebookLMの回答。
『NotebookLM は、アップロードされたコンテンツを使用して質問に答えたり、タスクを実行したりしますが、その情報を学習して将来の応答を改善するためには使用しません。』
仕事柄、個人情報については、特に気を使わないといけないので、まだちょっと安心して入力できる状況ではない気がしている。
そのため、現時点では、個別の案件というよりは、公開されている情報等を学習させて、要約したり、参照するのような形で使おうとはしている(もっとも、あまりうまく活用できてはない)。
また、Googleworkspaceから直でアクセスできるわけではないので、若干使いにくさがあった。
Geminiサイドパネル機能を利用した簡易版RAGの構想
最近導入したGeminiのサイドパネル機能(アルファ版)は、ファイルの内容を要約する機能がある。
自分はGoogleドキュメントに個別案件の顧客情報・進捗管理・検討状況等をかなり詳細にまとめている。
そのため、この案件管理メモの内容をGeminiのサイドパネル機能(アルファ版)で読み込ませれば、事案に即した文書を生成するという、簡易版のRAGみたいなことができるのではないかと考えた。
そこで、実際にやってみた。
テスト用の案件管理メモ作成
まず、山田花子さんの離婚の相談を受けたとする。案件管理メモに依頼者や相手方の情報を案件管理メモに入れていくことを想定する。
ちなみに、氏名は適当に作り、あとの住所・生年月日は、GoogleGemininiにつくってもらったダミーデータである。
また、婚姻日・別居日・子供の名前・生年月日も同様にダミーデータを作ってもらった。
コピーアンドペースト方式
ここから、Geminiのサイドパネル機能(アルファ版)のところに、内容を全部コピーして貼り付けし、この事案で、離婚の合意が成立したとして、離婚合意書の案を作ってほしいと入力してみる。
出力した内容を、GoogleGeminiのサイドパネル機能(アルファ版)で、挿入ボタンをクリック。
以下の内容は、何も手を加えていないものである。
結果は、修正箇所すべき点はあるものの、結構いい感じ。
Googleドキュメントファイル自体を読み込ませた場合
対象となるGoogleドキュメントを選択し、Geminiに読み込ませる。
方法は二つ。
①Geminiサイドパネル機能のを呼び出しておいて、ファイルをドラッグアンドドロップする。
②ファイルを選択し、右クリックし、Geminiの十字星マーク or Geminiに質問するをクリックする。
出力した内容をコピーボタンを押して、新規作成したGoogleドキュメントに張り付けた内容は以下の通りである。
これも先ほどの内容とほぼ同じものが出力された。
修正箇所はあるものの、割といい感じのものができた。
まとめ
以上のことから、どちらの方式であってもほぼ同じような出力が得られることが分かった。
いままで、GoogleGeminiの方の不満点として、特定のファイルを指定して読み込ませることが若干やりにくい(『@』を入力した後に、ファイル名等を特定して打ち込む必要があった。)。
これがサイドパネル機能を使えば、参照したいファイルの特定し、直でGeminiに読み込ませることが非常に簡単に可能である。
これはなかなか使える!と感じた。
今回示した用途で使うのであれば、サイドパネル機能も非常に使える機能になると思われる。