ブラタモリ日記その23 「佐野 #241」 (2023.7.8)
佐野というと佐野ラーメンが有名のようだ。ラーメンに疎いボクは、佐野ラーメンと最初に聞いたとき、あの “ラーメンの鬼” 佐野実さんのラーメンかと思った。ところが調べると、佐野ラーメンと佐野実さんのラーメンは全く関係ないらしいのだ。なんじゃ、まぎらわしいんじゃいッ
その佐野ラーメンがこれまたあっさり系で食べてみたいとは思うのだが、ブラタモリ好きのボクとしてはやはり唐沢山城の本丸跡にある鏡石が見てみたい。そこにはチャートの鏡石と、石灰岩の鏡石と2つあるのだ。
大きさは日本最大級。そしてなんといってもチャートと石灰岩を見比べることができるのが魅力だ。しかも石灰岩にふくまれている化石、これはぜひ確認したい。
また上杉謙信が苦しんだ唐沢山城のチャートの絶壁。あと秀吉が江戸の家康に対してにらみをきかした石垣。ただの城跡も、このような歴史を知ったうえで見て歩くとまたちがうんだろうなぁ。
これらをひと通り散策したあとに、シメの佐野ラーメン。うわッ、やっば、こりゃいいじゃないかッ。ブラタモリ観てると行きたいところがどんどん増えてこまる〜ッ
【追記】
いろいろ調べてたらひとつ追記。大河ドラマ「麒麟がくる」であった松永久秀が明智光秀に渡したあの呪いの平蜘蛛釜……なんと天明鋳物の茶釜だそうな。
「佐野は“ほしいモノ”にあふれている」
佐野厄除け大師 → 初詣で有名なお寺 → 1 月参拝客100万人
天明鋳物(てんみょういもの)→ 佐野を代表する工芸品 → 佐野の「天明」という地域で生まれた鋳物、1000年以上の歴史をほこる
信長、秀吉、家康が天明鋳物の茶釜を欲しがった
金山神社(金神さま)→ 戦国時代から鋳物師の守り神として多くの信仰を集めた → カネが山のようになる御利益をもとめて参拝
鋳型は外型と中子の2つの型でできている → 外型と中子のすき間に鉄を流す
中子(なかご) → 湿った砂を外型につめる → 乾燥させて取り出す → その砂のかたまりの周りを一層削っていく
千利休が天明鋳物の茶釜をつかったことで、ブランド価値が上昇
素朴で力強いあれ肌が特徴
責紐釜(せめひもがま)を秀吉は愛用 → 口の近くにヒモを通せる箇所があるのが特徴
毒を入れられないようにヒモで蓋を封
【織田信長】 信長に非常に高額な茶器を献上し配下に入った戦国大名・松永久秀(大和国)は、のちに信長と対立し、「平蜘蛛釜」を差し出せば除名すると伝えられたが、拒否し自害した。
【豊臣秀吉】特に「責紐釜」(上側の口が小さく肩が丸く、穴状の部分に紐を通して口を封印できた)を気に入った。毒などの異物の混入を防ぐ形状とされる。
【徳川家康】 天明釜に「梶」という名前をつけて愛用。
唐沢山城 → 佐野氏の居城、上杉謙信が欲しがった城 → 関東を一望できるため
謙信は5回以上城攻めをしたが落とせず
天狗岩 → チャートでできている
チャート → 放散虫の殻が堆積してできた硬い岩石
砂岩や泥岩はチャートにくらべて風化に弱い性質のため、無くなってチャートだけが残る
四つ目堀 → 城の中心部を防衛する堀
堀の本丸側は謙信を阻んだ急斜面が広がる
チャートを利用した城づくりによって難攻不落の城かできた
秀吉が高さ約8mの石垣をつくる
江戸の家康ににらみをきかすため
本丸に鏡石 → 城の入口などに置かれる大きな石、城主の財力や技術力をしめす
日本最大級の大きさ
左は茶色のチャートの大岩、右は化石のある石灰岩
石灰岩 → サンゴなど海洋生物の死骸が堆積したもの
佐野は石灰岩が豊富
明治時代の近代化政策の中で、日本の産業界が欲しがった石材が石灰岩(セメント)
大叶鉱山 → 石灰岩の採掘量1億トン
明治時代にセメントの原料として使われる
ドロマイト → 石灰岩に炭酸マグネシウムがふくまれたもの → 鉄の品質向上、炉の長寿命化
日本のドロマイト埋蔵量の80%あまりが佐野
出流原弁天池(いずるばらべんてんいけ)→ 地下水が湧き出ている池 → 日本の名水百選
石灰岩が水をろ過して不純物を取り除く
佐野の水道は100%地下水
佐野ラーメン → 多加水麺(麺の4〜5割ほど水がふくまれている)
麺が水を多くふくむため、つるつるしたのどごし