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講演会日記 その3 「北前船展連続講演会 第1回 『北前船と新潟湊の廻船問屋』 」

この夏、新潟市歴史博物館みなとぴあで「北前船と新潟」なる企画展が開催されている。そのイベントのひとつとして、北前船展連続講演会が全4回に渡って開かれる。先週、その第1回を拝聴してきた。

北前船については「江戸期の物流を担った」くらいしか認識がないため、図書館で予習してから受講しようと思っていたのだが、なにしろ両親の介護でバタバタしていてかなわず。けっきょく予備知識なしで受講することに。


「北前船と新潟」展

で、今回第1回目、「北前船と新潟湊の廻船問屋」を受講して、ひとつおどろいたことがあった。北前船は一見「物流」で江戸期の経済を支えたように見えるが、いやコレ、本質は「金融」じゃね??ってこと。

というのは新潟の場合、北前船に積み込まれる品は主に米で単価が高いもの。逆に降ろされる品は主に塩などで単価が低いもの。

そのため売買に差額が生まれる。その差額を北前船が廻船問屋に預け金として現金で払うか、もしくは米が担保となってツケとなるのだという。

いづれにせよ差額が現金で支払われると、廻船問屋はなんとそれを資金にして米商人に融資をするのだという。米は一年で秋しか採れないため、米商人の収入は基本的には秋しかない。それ以外の季節でなにかお金が必要になったときの場合だとか。

そして………と、まあこんな感じなのだが、詳しくはボクもまだよくわからない部分があるので本書を購入した。


『新潟の廻船問屋』

今回の講演会の講師を務められた先生の著書である。Amazonにはなく、新潟市の一部の書店にしか置かれていないという非常にレアな本。そんな本書が置かれている本屋のひとつがココ。


北書店

おおおッ、なんじゃここはッ。いやはや、初めて行ったのだが、めっちゃスゴいところにあったぞ。「え、こんなところに??」ってところ。マンションの1階のひとっ子ひとりいない通路にポツンと。

気になってこちらの本屋さん、北書店を調べてみたら、以前、古町にあった北光社の店長さんだった方が開いたお店のようだ。しかもご病気もされて今の場所に移転したとか。

置いてある本も普通の本屋のラインナップではなく、なんだろ、新潟の本やマニアックな本が並んでいる。店主さんの好みが反映されてるのかな??

っと、まあそういうことで話をもどそう。ともあれ、今回の講演会でわかったことは、北前船と廻船問屋は非常に密接な関係であり、それが「物流」だけでなく「金融」の役割も果たしていたことである。

うんうん、そうなんだな、江戸期の日本の経済を動かしていたのは、そう、まぎれもなく北前船だったんだな。こりゃいろいろと勉強のしがいがあるぞッ。


江戸時代中期〜明治30年ころ、大阪と北海道を日本海回りで、商品を売買しながら結んでいた商船群の総称

敦賀 → 京都を陸路で荷物を運ぶよりも、敦賀 → 下関 → 大阪の海運で運ぶほうが有利

1斗の10倍 → 1石 = 150 ㎏
100石 = 15,000 ㎏ = 15トン
(大型トラック → 13トン)
千石船 → 大型トラック10台分

廻船問屋の三つの役割
① 仲介手数料
② 課税
③ 船頭の宿泊や身の回りの世話

在郷町に米が集まる → 新潟湊 → 廻船問屋は北前船と商人の仲介をする → 北前船で瀬戸内、大阪へ

廻船業 → 北前船で商売、参入に規制はない
廻船問屋業 → 廻船を相手に湊町で商売

東銀屋は代表的な廻船問屋 → 上大川前通に店を連ねる

金銀の価値に地域差がある


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