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雀のCDレビュー道場Vol.10「Arctic Monkeys」

僕が初めてArctic Monkeysを知ったのは高1の時。タワレコをウロウロしてたら、洋楽のコーナーで「AM」が大々的に売り出されるのを目撃したのが最初でした。きっと有名なバンドなんだろうなぁと思ったけど、当時はちょっと気になっただけのCDをポンと買う余裕なんてなかったのでスルーしちゃいました。この時興味に駆られて買っていたら、自分の音楽の趣味とか大きく変わってたと思います。

この後、自分は高校時代の一番音楽に興味ある時期にグランジばっか聞いてました。そのせいか、90年代UKロックにとことん疎いんです。周りにめちゃくちゃUKロックな好きな人もそんなにいなかったし。
Arctic Monkeysも、タワレコで存在知ってから特に調べたりすることもなく、当然グランジの文脈で紹介されることもなかったので曲の存在はしばらく知らないままでした。

そんな中でもやっぱりこのMVにはビビッと来た。WOWOWの音楽特集番組をたまたまみてたらこのMV流れてきて、トキメキましたな。ドラムのフレーズがいちいちかっこいい。フィルの手数が地味に多いのにサラッとやっちゃう感じ。これがブリティッシュスタイルかと。実際ドラムコピーしてみると、全然カッコよくできない。あの軽さが全く出せないんです。
マジでどうやってドラム叩いてるのか、フォームとかどうなってるのかが気になって気になって、ライブ映像をYOUTUBEで見たら、ただただ頑張って叩いてるだけでした。テクニックどうこうじゃないんかい、と絶望した覚えがあります。

こんなにカッコいいなら、とアルバムに少し興味が出てきて、高3くらいのときに中古で叩き売りされていたCDを買いました。

Arctic Monkeys「Suck It and See」


え、めっちゃ地味じゃん。というのが初めて聴いた感想。あの疾走感は。。?ドカドカしたドラムは。。?と、想像してた音楽性とあまりに違くて心底ガッカリしました。まあ、いきなり4枚目のアルバムから聴いたらそうなるよね。後にアクモン好きの友達にも、なんでこれから入ったのかとドヤされました。
でも今改めて聴き返してみると、当時気づかなかった良さがあります。まず録り音が好き。ギターがカラッカラで、ドラムはアタック音の輪郭がはっきりと出ていて、全体的にローが少し抑え目なのがドンピシャです。アクモンのアルバムの中で、一番音がいいなーって思います。


曲は地味だと思ってたけど、「Brick By Brick」みたいなノリノリな曲もあって、他の曲もやっぱ基本メロがいいから聴きやすい。なんか、疲れてて音楽もYOUTUBEも気分じゃないど、ちょっと耳が寂しいときにはピッタリかなって感じです。
でもやっぱり入り口としてはハードルたけぇなと改めて思いました。勝手なイメージだけど、アクモンはアルバムによって雰囲気がかなり変わる印象が強いので、時系列順に聴かないと面白みに欠ける気がします。1stの粗削りな音像からどんどん進化してのこのアルバムなら、大分愛着湧いたと思う。なんか、シリーズものの映画途中から見ちゃったみたいな感覚になりましたね。

Arctic Monkeys「Favourite Worst Nightmare」


こんな感じで当時は肩透かし食らいましたが、「こんなはずじゃない」と思い、そのあと2ndアルバムを購入。聴く順バラバラすぎるよ!


このアルバムはもう単純に「Brianstorm」聴きたいから買ったって感じです。こんなの一曲目に早速入ってたら、もうそれで満足しちゃいますね。さっきの「Suck It and See」とは打って変わってほかの曲もめっちゃ味濃いめ、音像もロー強めでマッチョな仕上がりです。5曲目くらいまでめっちゃ楽しいけど、後半めっちゃおなか一杯になっちゃっていつも最後まで聞けない。個々の曲はどれも好きなんですけどね。ただ、こんなコテコテのアルバムを聴いたら急にアクモン聴きたい欲が満たされちゃって、そのあと他のCD買うことなく今まで来ました。

こんな感じで、聴くタイミングと俺のテンションでいまひとつハマることができなかったです。そんなバンドたくさんあるけど。ひとつ後悔があるとすれば、どハマりして片っ端からドラムのコピー続ければ、今よりカッケードラマーになれたんじゃないかと思います。残念。結局I Bet(以下略)もBrianstormもまだ叩けません。今からでも練習しよっかな。

以上です!これを読んで、俺の分かってなさにワナワナと怒り震えているUKロック大好き人は、是非とも「正しい」アクモン論評を聞かせてください。僕は人がいいので、最後まで聞きますよ。

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