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#7 「+α」の考え

先日の記事(#5)で「居場所」と「出番」に加えて「+α」という提案をしました。更生保護施設に限らずですが、「再犯防止」という観点から「+α」の取り組みは大切なものと感じています。誤解がないようにしてもらいたいのですが、「居場所」と「出番」の提供で罪を犯さずに社会で生活されている方は数多くいらっしゃいます。

では「+α」とはどんなことをするのか‥‥ということですが、それは対象者の問題点に目を向ける取り組みのこと。ここでは私が経験した更生保護施設からの視点から簡単に書かせて頂きます。

まずは帰住希望者の書面で何が問題なのかを見抜く必要があります。犯罪名が「窃盗」(常習累犯窃盗も含む)であれば、「なぜ窃盗をするようになったのか・・」という背景を探らなければなりません。

窃盗事犯者における事件の背景要因として代表的なものを取り上げてみます。 

①飲酒したいからお酒を窃盗した
②ギャンブルにハマりお金が無くなってしまい窃盗した
③仕事せずにお金がなくなり窃盗した
④スリルを楽しんで窃盗した
⑤お金を節約したいがために窃盗した

他にもありますが、どれも常習化するリスクがあります。「窃盗」という犯罪名の背景には多くの要因があるのです。ここに生育歴や性格面、疾病面なども踏まえた支援方針を考えていく必要があります。もちろん、福祉や医療の連携は言うまでもありません。

更生保護施設では、こういう背景を見極めたうえで、刑務所面接をする必要があります。そこで対象者に問題提起をしていくわけです。出所してからも問題に取り組むよう意識を付けさせることが大切になると感じています。


社会内で犯罪をせずに生活をしていくためには、「居場所」と「出番」に加えた「+α」の取り組みは重要になると思います。犯した事件の背景を探り対象者に問題意識を持たせ続けることが「再犯防止」の近道になるのかもしれません。




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「罪を犯した方(またはその恐れがある方)」、「障がいがある方」、「アルコール・ギャンブルに問題がある方」、また「いじめ」や「引きこもり」などの問題でお困りの方は、お気軽にお問い合わせください。

法人さまからのご相談も承っています。罪を犯した方への支援はどのようにすればいいのか‥‥、再犯を防ぐためにはどうすればいいのか‥‥、などなど。ご利用者さまの支援でお困りのことがあれば、お問い合わせください。

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