ながら情報収集がストレスを高める
生産性を上げようとした結果、かえって生産性が悪化し、ストレスも漏れなく付いてきたという私の失敗談です。
スマホで様々な情報が手軽に入手できる今、例えば私の場合、夜寝る時に部屋の灯りを消した後に、寝始めと併せて音声だけで興味のある内容をインプットしていました。ちなみに時折今でもしています。
例えば、Audibleで本を聞いたり、YouTubeで英語を流してリスニングの勉強をしたり、何かしらのテーマについて話している専門家の話をインプットしたりと。
また仕事中はかつて、PC2台・iPad1台の計3台を常時立ち上げて仕事していました。ビジネス系の仕事はSurface、クリエティブ系の仕事はMacbookPro、ながら情報収集にiPadです。
あまり得意でない英語で講義する等の仕事が入るとそれに向けてiPadではもっぱら英語を流してリスニングで耳を慣らします。そうでないときは時折興味のあるテーマの対談等を聞きます。基本的にBGM聞くなら何かしら情報をインプットしたいなと思い、そのような行動を取るようになったのですが、その結果、やたら「ストレスフルだぞ」と身体が反応し始めました。
私の場合、こういう時まず無気力感が増強されます、またアトピー持ちなのでアトピーが悪化します。こうなると改善しないと日々の暮らしの中から快適さが失われてしまうので、QOLが爆下がりし、ストレス解消の対策が必要になります。
■ マルチタスクの4つの悪影響
そこでググってみると、Study Huckerというサイトの記事を見つけました。
マルチタスクが脳に与える影響に関する記事です。この記事ではマルチタスクの定義を「関係のない別々の作業を同時に行う」としており、私の仕事しながらのインプットもそうですし、寝ながら情報収集(寝ようとしているのに情報収集しようとしている)も該当するといえるでしょう。
この記事ではマルチタスクが脳に与える影響として4つ言及しています。
私にとって当てはまるな〜思ったのが、「混乱、中毒を引き起こす」と「問題解決力を低下させる」です。
■ 焦点を失い、絶えず外部刺激を探す
神経科学者のDaniel Levitin氏曰く、マルチタスキングは、以下の問題があるそうです。
こう言われると私の感じたストレスの原因を見事に表わしていると思います。特に「ひとは焦点を失い、絶えず外部刺激を探す」ですが、大部分は無意識で行われているものの、頭出し少しは自分の意識がそれに気付いている感覚があるので、その気持ち悪さ、そして浸食されているなぁと気付かされます。
例えば、何かタメになるコンテンツないかなと必要以上に探す頻度が増える。ベストセラーとなった「スマホ脳」(とてもお勧めです)も以前読みましたが、そこにもスロットのレバーを引くように期待を煽り行動を喚起するSNS作り手の意図が仕込まれています。
つまり、私の場合、マルチタスクにさせようとする(=情報を探す行動に駆られる)SNSプラットフォームの画策にもハマってしまっていたという状況です。
■ IQを10ptを低下させるリスク
次に「問題解決力を低下させる」ですが、イギリスの心理学者Glenn Wilson博士曰く、マルチタスクでストレスレベルが過度に上昇すると、IQが10ポイント低下し、問題解決能力が低下するとのこと。
私のケースに当てはめても、まさにその通りだなと思います。頭の中がモヤがかかった状態とは、まさに無気力感がじわじわと増強されていく状態に繋がる一つ手前の状態だと思い当たる節があります。
また、マルチタスクでストレスレベルが過度に上昇し問題解決力低下も結果として無気力感に苛まされるという意味でも当てはまります。
■ シングルタスクでいきましょう
そこで記事ではシングルタスクが推奨されています。
個人的にはマルチタスクも時と場合によって、また程度問題であり、全否定はしませんし、今後も時折やると思います。一夫で、基本はストレス面からマルチタスクは悪い習慣だと思いましたのでやめるようにしました。そして、マルチタスク辞めてみると仕事が捗る捗る。
単にマルチタスクを止める=シングルタスクですが、マッキンゼーのシニアアドバイザーCaroline Webb氏が著書「最高の自分を引き出す 脳が喜ぶ仕事術」の中でシングルタスクを科学的に推奨しているそうです。
半端なく考え抜くマッキンゼーの人達が科学的根拠に基づいて本として世に出している以上、信憑性は高いと思いますし、今回のテーマについては結論さえわかればあとは行動あるのみです。
みなさんも、ながら情報収集でストレスが溜まっていると感じるのであれば脱マルチタスクを試してみはいかがでしょうか。一緒に改善していきましょう。