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「ユミの細胞たち」の原作を韓国語で読んでみた、いくつかの発見

去年の11月ごろからNAVERのウェブトゥーンでドラマの原作となった「ユミの細胞たち(유미의 세포들)」を読んでいました。

全部で509話ほどあり、最初の33話は無制限で読むことができますが(ちなみに33話でク・ウン初登場)、それ以降は24時間で2話ずつ開放していける方式になっています。ほぼ毎日2話ずつ読んでいたので、結果的に250日程度かけて読破しました。

ちなみに読み始めたのがTOPIK6級をギリギリで取った直後ぐらいだったので、そのぐらいの読解力でちょくちょく辞書引きながら楽しめるようなレベル感なのかなと思います。(個人的にはTOPIK6級取ったぐらいから韓国語字幕でYouTubeを楽しく見れるようになってきた感覚が出てきたので、ある意味そういうラインなのかもしれません)

韓国語で何かの作品を読破すること、ウェブトゥーン自体を読破することが初めてだったことで、色々発見があったので書き留めて見たいと思います。

ちなみに作品のネタバレは含んでないつもりです。

韓国語で漫画・ウェブトゥーンを読むことについて

  • 毎日少しずつ読み続けるという習慣になる
    24時間経つと次の2話が読めるようになり、また一度開放した話も2日ぐらい経つと読めなくなるという制約により、毎日少しずつ韓国語を読む時間が強制的に生まれます。10分から20分ぐらいで読んでたのですが、時間が無い日であっても欠かさず読むようになります。

  • 擬音語・擬態語をたくさん見ることができる
    これは(作品にもよるかもしれませんが)漫画特有の一番大きな特徴だと思います。漫画にはアニメーションや音が無いため、まさにそれらの表現の役割を担う擬音語や擬態語をたくさん見ることができます。

    正直話を追うことを優先していて、常に注目を向けながら読めたわけではありませんが(それほどに頻出します)、「シュッ」とか「パン」みたいな擬音語は日本語と似てるなと思ったり、逆にそういうオノマトペになるんだと思ったり発見が多い部分です。

「챠」なんていうハングルは使われないのですが、オノマトペ的に特殊な使われ方をしています。伸ばし棒も同様に普通の文章では出てこないですが、音を表現するときには使うようです。

「なでなで〜」の「쓰담쓰담~」

メインメンバーの「腹ペコ細胞」の「출출」はオノマトペっぽい

  • 感嘆語っぽい表現を文字で見ることができる
    擬音語でも擬態語でもない呼びかけや叫び声のような感嘆表現をハングルで見ることができます。普通は文字化されることのない部分なので意外と見てて面白いことがあります。

「우기오빠」を音繋げた感じで書くと「우겹빠」になります。

  • 韓国人のコメントからネット上での言葉遣いが垣間見える
    NAVERウェブトゥーンだと各コマでコメントが見れるようになっていて、決して教科書には乗ることのないような表現を見ることができます。

    例えば「ㅋ」が笑いを表現する文字として使われることは有名ですが、それが例えば「뭐얔」のようにパッチムに入り込んで書かれることもあるようです。

    他にもネット構文のようなものも出てきたりします。基本的によーく調べないと当然ながら理解できないのですが、例えば「경기도 오산시(京幾道烏山市)」を「오산(誤算、誤解)」の意味として使うというものがありました。

  • スクショを単語帳にすると文脈ごと思い出せて良い
    漫画なので絵と文字で情報がまとまっているため、スクリーンショットを撮ってAnkiなどのアプリで単語帳を自作すると、文脈に沿った単語の記憶が可能になるので結構良さげです。


「ユミの細胞たち」としての原作特有の特徴

ドラマにもなっている「ユミの細胞たち」について、ドラマを見ているだけでは知り得ないちょっとした特徴もあります。

  • 最初と最後で絵(作画)が全く違う
    これが一番の特徴ですが、作中で絵のクオリティがどんどん上がっていくことで、最初と最後で同じ作品だとは思えないような差が生まれてしまいます。後半には前半の絵を差し込むことでメタ的にそのことに触れられることもあります。


  • よく作者が登場する
    時々休載などを知らせる際に、作者が本人役として登場することがあります。


  • 作者がコメントに反応することがある
    作者がコメントを読んでるようで、それをネタにしたくだりをつくっていることがあります。

「細胞が下に落とされたらどうなってるのか」というコメントに対して、それを説明する話が続きます。

  • ファンアートが登場する
    どこで描かれたものなのか分からないのですが、時々背景にファンが描いたユミの絵が出てくることがあります

  • 作者の名前(이동건)がコメント上でイジられてる
    作者の名前は이동건(イ・ドンゴン)というのですが、これが「移動ガン」と同じになるため、よくコメント欄で「ムービンガン (moving gun)」「移動銃」と書かれています。

  • ドラマとのイベントや登場人物のすり替えが結構ある
    現実で起きていることと細胞の世界で起きていることのイベントの対応や、イベントに参加している登場人物などがすり替わっていることがちょくちょくあります。なので、漫画とドラマを並行しながら見てると結構混乱する時がありました。
    特に漫画の後半はエピソードが浅いちょいキャラがたくさん登場するので、ドラマではそれらが雑多な感じで混ざっているようなところが実はあります。
    そして、漫画は完結していますが、ドラマは完結してないところで終わっているので、続けるとしたら(分量的に)どうするんだろうか?というのが原作ファンの気持ちだったりします。


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