【過去検証】現在の逆イールドは過去2回しかない
過去の逆イールド
逆イールドが頻繁に起こっている昨今ですが、このレベルの逆イールドがでたのは1990年から2回のみとなっています
上記チャートは米10年債金利から米2年債金利を引いた(US10Y-US02Y)1990年からのチャートになります
オレンジラインはゴールドです
米10年債金利から米2年債金利を引いた数値が-0.5%まで下がったときは1990年以来2回しかありません
つまり米2年債のほうが米10年債の金利よりかなり高い状況となります
左の丸が1990年、真ん中が2000年、そして右が現在となります
1990年付近日足
青:イールドカーブ、オレンジ:ゴールド、茶色:米10年債金利、水色:FF金利です
1.逆イールドの大底をつけるまではゴールドは下落トレンド、イールドカーブも逆イールドに向けて進んでいました
2.逆イールドが発生してからは、かなり値の荒い動きになっています
3.最終的にイールドカーブがフラット化していくと、ゴールドは下落トレンドを形成しています
最終的にFF金利・米10年債金利が低下しているにも関わらず、ゴールドも売られていっています
金利の影響はこの当時さほど意識されていなかったのかもしれません
2000年付近日足
1.逆イールド発生前に大きな上昇がありましたが、それを天井に下落しています。利食いからの中期下落トレンドを形成しています
2.イールドが底から大きく反発したときからは、特に大きな動きはなく、トレンドが意識されていたように思えます
3.画像の真ん中付近からFF金利が下落しています。そのあたりからゴールドは下値を切り上げ、上昇トレンドに入っています(ここが大底となり、$250から$1900手前までの大相場となります)
中期はトレンドが意識され下落していましたが、超長期では大相場前の最後の下落となったようです
2つの共通点
1.逆イールドの底からは、右往左往する展開になり、トレンドはでない(結果的にレンジ)
2.FF金利は利下げが続いていた。ただし、必ずしも金利に影響された動きではない
3.イールドカーブがフラット化すると、落ち着いた動きに戻っている
現在日足
1990年、2000年と一番違っているのは、イールドカーブの底でのFF金利が天井付近で高止まりしていないことです
1990年、2000年のFF金利の上昇幅は小さいものであり、現時点の環境とは違います
ゴールドの動きは2つでの共通点はほぼないと言っていいと思います
結論
逆イールドの底はゴールドにはあまり関係ない
FF金利は逆イールドの底をつけた場合に、その後に利下げが始まっている
金利に影響されやすい現在のゴールドは、過去2回の逆イールドの底のように、FF金利利下げで大幅上昇があり得るかもしれません
1990年から2回しかありませんので、そのとおりになりやすいかといったら疑問ですが、超長期で見ればまだまだ上昇トレンドですので、押し目があるとしても$2080を超える上昇が起こっても不思議ではないと思っています
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