Laura day romance ONEMAN LIVE SWEET VERTIGO'23について
色々なライブに行ったり、割と多くのアルバムを聴いたりしているものの、それらについて感じたこと等を形に残してきていないことが少しもったいなく感じたため、このライブから備忘録的に書き残すことにした。
自分が読み返すことのみを想定しているので体裁・文体は整っていないかも。悪しからず。
日時:2023年1月29日(日) 18:30開演
場所︰渋谷 WWW X
Laura day romanceというバンドの存在を知ったのは、2020年か2021年頃にHomecomingsのラジオで名前が出たときで、普通に好きだなというくらいで聴いていた。
その後、2022年3月に発表された大名盤、2ndアルバム『roman candles┃憧憬蝋燭』が決定打となり、めちゃくちゃ聴くようになった。
好きなところを挙げるときりがないが、極めて丁寧に重ねられたボーカルと楽器のアンサンブル、時折顔を出すノイジーなギター(RadioheadのJonny Greenwoodみたいな)の組み合わせがすごく良い。
特にギターについては、日本のバンドでこんなのが聴けんのかって感じ。
Laurasのライブを初めて観たのは、2022年12月25日(日)のHomecomingsとのツーマン。
Homecomingsのライブのチケットをとったら、後からゲストがLaurasだと発表されてすごくラッキーだと思った。
そのライブはもちろん良くて、特に、序盤にやってた『well well ええと、うん』でめちゃビビった。
アルバムで感じたアンサンブルの丁寧さはライブでも健在で、一方でダイナミクスの表現やギターの狂気っぷりが音源よりも増していて素晴らしかった。
ただ、ツーマンライブということで曲数は10曲程度であったので、早くワンマンライブを見てみたいという気持ちが強まった。
そんなこんなでものすごく楽しみにしていたワンマンライブ、以下印象に残った点について。
燈火管制の夜
SEなしで登場してきた彼らが1曲目に演奏したのは、ライブ数日前にリリースされたばかりのEPに収録されている『燈火管制の夜』。
リリースが発表されたとき、燈火管制なんて直接的な単語を使うのかと少し驚いた。
ライブでは、爆弾を投下する飛行機などの映像をバックに演奏していて、よりそのようなイメージが強まっていた。
まさに今を歌った曲だと感じた。
"確かな足場が崩れ去りそうなことに慣れてはいけないよ"
映像と合わさって、この歌詞がとても心に刺さった。
潮風の人
9曲目に演奏されたのは、2022年夏にリリースされたEP収録の『潮風の人』。
この曲のサビ後のギターソロ、かっこよすぎる。音源で聴いてるだけでもタイトなリズムで、なんかギター2本絡み合ってるしライブで弾くのはすごく難しそうだった。ぜひライブで聴きたいと思っていた。
ライブでも2本の絡みが再現されてて、原曲ではナチュラルハーモニクスを使っていたところを、チョーキングのフレーズにアレンジしていたような気がする(むしろ勢いがあってかっこよかった)。めちゃくちゃテンションが上がった。
大停電
18曲目。Laurasの最初期の曲。このワンマンライブで演奏してくれるのではないかと思って、事前に早稲田のコンビ収録の音源を聴いていた。
当時よりも演奏力・表現力がぐっと増しているのがわかるし、最近の曲とはまた違うポップさ、ツインボーカルに、この振れ幅の大きさが魅力だなと感じさせられた。
長尺のアウトロのダイナミクスに痺れた。アウトロは長ければ長いほど名曲。
happyend 幸せな結末
20曲目、本編最後。絶対に最後の曲はこれだと思っていた。
曲名とは裏腹に、メロディ、歌詞、アンサンブルから切なさみたいなものをすごく感じる。
どんな感情も包み込むような説得力があって、このワンマンライブの最後に相応しい大名曲。
ギターのアルペジオが良すぎる。
花束を編む making a bouquet
アンコール3曲目、最後の曲。度肝を抜かれた選曲。
アンコール2曲目が『Sad number』で、この曲が最後だとなんとなく思っていたが、あと1曲演奏するらしい。
それで演奏されたのがこの曲。『roman candles┃憧憬蝋燭』の1曲目、2分弱の静かな曲。
1音1音を大切に積み重ねるかのような演奏。とてつもない余韻とじんわりとした暖かな気持ちを残してライブが終わった。
この曲を最後の最後に選ぶこと自体すごいと思ったし、ズルいとすら感じてしまった。
総じて、Laurasのこれまでの活動を総括するようなセットリストで、すごく満足感があったし、7人編成の演奏を堪能できてとても良かった。
Vo. 井上花月さんが、「音楽を通じて皆さんと一緒に人生を歩んでいけるようなバンドになれたら」とMCでおっしゃっていたが、Laurasの作品からはその意志を感じるし、自分の生活と常にともにあるバンドになっている。
今度の春にリリースされるであろうEPも含め、今後の活動もとても楽しみにしている。
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