東南アジアにおけるSaaSの近況
最近、SaaSのSEA展開の相談を受けるのでざっくりと話していることの導入部分をメモ。
東南アジアでSaaSはまだ早いのか
SaaSの採用が比較的早い段階であるのは事実で、感覚ですが日本の2014年くらいの感じ。クラウドって何かを説明しなくても検討の土台に上がってくることが大半といったような状況。
特にシンガポールは、75%程度がSaaSを使用しておりCRM,SFA,会計,HR周辺から進んでいる感じ。割合を比較すると世界の中でも進んでいる方というような印象を受けます。
なぜ、進んでいるのか
Salesforce、IBM、MSなどのグローバルビッグプレーヤーがマーケットを作りローカル追随しているというようなマーケット。
あとは、シンガポール政府が主導権を持って積極的にデジタル化を推し進めてます。例えば以下のようなプログラム。予算を投下してクラウド化を支援しているような感じ。
SaaS 不毛エリア?東南アジア
実際に、SaaS不毛エリアと感じることもある東南アジアですが、ここ近年はそうでもなくなってきたなという所感。
元々、SaaSの導入が進まない理由としては、導入にかけるコストより人件費の方が安いってファクトがあり、人を採用する方が合理的だったんですよね。
が、ここ数年はそうでもなくて、個人的には2つの理由があると思ってます。
①IT人材の給与が高くなってきている
特にエンジニアは一部ですが日本の水準にかなり近くなってきている。ビジネスサイドもインドネシアやタイだとカンマネできるような優秀な人ってのがいて、そういう人だと日本とあまり変わらず。台湾の方が人件費安いこともあるなってロールすらあります。
②プロダクトのレベルが上がっている
元々東南アジアのSaaSは、手動の業務をクラウド化するって観点のプロダクトが多く、手動で運用した時と比較したときと比較して付加価値があるわけではないなと思ってました。なので人件費と比較されるんですよね。
ただ、最近はそうでもなく。SaaSを入れることでの付加価値があるプロダクトが結構多いなという印象です。そういうプロダクトは例えばマレーシア1カ国ではなく、他の国でも使われてようになっているなという感じ。
UXもよく、機能的にもグローバルSaaSとの競争にも耐えられるなってレベルかと。
実際に、シンガポール以外の国を見てみると、マレーシアはクラウド中心の方針、インドネシアもデータセンターを国内に積極的に置くなど一気にクラウド化させる方向性です
どのようなSaaSが好まれるか?
①機能リッチ
単機能は好まれないです。ユーザのリテラシもターゲットにするセグメントによってはめちゃ高めなので、使いこないしたい人も多いです。
②なるべく多くの業務プロセスを補完できる
スーパーアプリが流行りやすいと相関している何かがあるので、スーパーSaaSが人気ですw
サクセス、サポートはどのくらい求められるのか?
結論、あまり求められないです。日本は独特の代理店文化もありサクセスの価値が競争優位になりますが、こちらではならないです。 プロダクトのみ。
近い観点でいくとSLAはどうなのか。
これもめっちゃゆるいです。(Singaporeを除く)
以上です