見出し画像

TALK2<50万円のマウンテンバイクを購入した結果(前編)>

数年前、50万円のマウンテンバイクを購入しました。
といっても、山奥を自転車で疾走するのが趣味という訳でもなければ、何十キロものレースに参加する訳でもありません。
ではなぜ、そんな高い自転車を買ったのか。
ずばり80%OFFだったからです。
つまり、10万円だったのです。
当時、僕の親戚が某海外自転車メーカーにいまして、親戚限定で80%OFFで買えるというんですよ。
生活も仕事も、日々ほとんど原宿~渋谷~青山あたりの狭い範囲で過ごしている僕にとって、自転車は一番の「足」です。
とはいえ、その程度の活動範囲の足ですから、なにも50万円するような専門的なマウンテンバイクは正直いりません。
ごくごく普段使いの自転車で十分です。
でもね、とにかく80%OFFだからさ。
10万円のマウンテンバイクを2万円で買えても超お得ですが、50万円のマウンテンバイクを10万円で買えたら、そりゃーもうものすごい得じゃないですか、マイナス40万円ですよ!
逆にね、マウンテンバイクにそこまでの興味がないからこそ、こんな機会じゃなきゃ50万円のマウンテンバイクを買うことなんて絶対ないなと。
50万円のキーボードだったらね、安くなってようがなってなかろうが、仕事のために買いますよ。
でも50万円のマウンテンバイクは、80%OFFじゃなかったら一生買わないんですよ、僕は。
だからね、意を決して買うことにしたのです。
もちろんその親戚にも相談してね。
そしたら
「雄飛はこのくらいの乗った方がいいぞ!これだったら完璧だぞ!」
とか言ってくるわけです。
まあ、そりゃそうでしょう、50万円ですからね。
本物のマニアが買うマウンテンバイクには、100万円以上かかるものとかも全然あるらしいので、それに比べれば高くないのかもしれませんが、そうはいっても50万円です。
それからの自転車ライフが劇的に変わるくらいの、すごいやつじゃないと困ります。
ということで、僕の日々の生活を劇的に変えてくれる自転車をワクワクしながら待つこと2週間ほど、ついにそのすごいやつが家にやってきたのです!

が、しかし!

(それが、全く想像しない事態になるとは、この時の僕は知る由もなかったのです。)

家に届いたその50万円のブツは、まずとにかく軽い!
人間って考えていることと全然違うことが起こると、思わず笑っちゃうんですよ。
その自転車を持ち上げた時にね、思わず笑ってしまった訳です。
「軽っ!」
って。
自分の目から入ってくるインフォメーションと、それまでの自転車へ持っているイメージ。
そこから生み出させれる、このくらいの自転車ならこのくらいの重さだろうな、という予測。
その予測が大幅に覆されると、思わず笑っちゃうのです。
ものが軽くて笑ったのは、一生でも初めてかもしれないですね。
そのくらい軽いのです!
高い自転車ほど、特殊な素材を使っていて本体がめちゃくちゃ軽いとは聞いたことはありました。
中には
「値段=軽さ」
と言う人もいるくらいだそうです。
なるほど、これが50万円の軽さか!
ここでね、もう納得なんです。
いい買い物したな!って。
これは50万円の自転車を買った者のみが知ることのできる軽さなのです(実際は10万円で買ってるのですが)。
この軽さをさっそく乗って体感しようと思ったのですが、この手のやつって、駐輪する際に自転車を立てておく支えみたいのが付いてないんですよね。
あれ、なんて呼ぶんですか?
普通の自転車には後輪の方に付いてるやつね、足でカチャってやって自転車を立てるやつ。
あれが付いてない。
競技などで使う場合は、少しでも本体を軽くしたいだろうし、そもそもそんなに立てないんでしょうが、街乗りで使う場合はあれすごく大事。
あれがないと、街中でちょっと駐輪する際にもイチイチ柱とか壁に立てかけないといけない。
まずはあの名称の分からない自転車を自立させるやつを買って取り付けないといけない。
そして、当たり前ですがこの手の自転車には、ママチャリのように本体に鍵など付いてないですから、自転車用の防犯チェーンも買いに行かないといけない。
ということで、僕の初めての50万円ツーリング体験は、渋谷の東急ハンズの自転車売り場(今はもうないです)に、自立君(命名)とチェーンを買いに行くことになったのでした。

p.s.
自立君は調べてみると、わりと簡単に<サイドスタンド>と呼ぶそうです。
まあ言われてみればその通りですね。

<つづく>

いいなと思ったら応援しよう!