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たった”1,000時間”でUSCPAに合格できると盲信した情弱たちの末路
こんにちは。無知な新卒から勉強を始めて1年でストレート合格したことでお馴染みの背徳タイシ(@hodoyoihaitoku)です。
今回もよく耳にするテーマについて取り上げていきます。タイトルで強めな言葉を入れてしまったため、初めて私の発信をご覧いただいた方は「キツイなコイツッ!」と思われたかもしれません。
先に言っておきますが、私はアンチUSCPAなんかではありません。むしろ肯定派です。ただただ𝕏で狂ったように発信しているオトコです。
USCPAなんてくそだよな
— 背徳タイシ (@hodoyoihaitoku) January 27, 2025
1,000時間で受かるって言われてたのに、週40時間投下してようやく1年で取れるような資格だったし、転職エージェントと話したら20代で年収1,000万超えるけど激務そうなコンサルやFASはいけますよ!って言われて悩みが増えたわ。
もし受験前に戻れるなら絶対にもう一回取るね。
実は私もご多分に漏れず、1,000時間の勉強で合格できると本気で信じ、血へどを吐く思いになりながらも合格を掴み取った人間です。
予備校が言うことを100%信じていいはずがありません。彼らもビジネスですからね、そのあたりは冷静に見極める必要があると考えています。
ただ、常々USCPAの情報量には課題を感じています。ググっても、予備校の入会アフィリエイトに誘導しているような”発信者都合”の情報サイトや自己満の受験体験記程度です。ハッキリ言って何の役にも立ちません。
だからこそ、私は「忖度なくリアルなUSCPA受験」を伝えていきたいと思っております。ちょっと尖ったメディアとして楽しんでいただければと思います。
予備校はアナタの都合なんて聞きやしない
と言うことで、本題に参りましょう。まずはUSCPAの予備校について。
予備校の口車に乗せられ”1,000時間”だけ勉強したら本気でUSCPAが取れると信じて大金を投じた皆様、おめでとうございます。断言しておきますが、残念ながら不可能です。淡い希望は今すぐに捨ててください。もう目を醒める時です。
大体、話が美味すぎると思いませんか。いくらJCPAよりも簡単とはいえ、米国の”会計士”ですからね。ちょっとやそっとの努力で取れるような資格ではありません。
そもそも何も知らない素人がたった1,000時間程度の勉強で受かるような資格に価値がありますか?
私の答えは「否」です。その程度、と言ったら怒られるかもしれませんが、誰でも出来るような努力レベルでは到底及ばないからこそ資格自体に価値があると考えています。
ちょっとここで、予備校の入会説明会の時のことを思い出してみてください。カウンセラーと話した経験があるかと思います。
その際に、カウンセラーは皆さんの会計知識や英語力について詳しくヒアリングをしてくれたでしょうか。前提を聞いた上で、学習時間を計算し、どれくらいで合格できるか具体的に教えてくれましたか。
絶対にやっていませんよね。それもそのはずです。私が予備校の人間であれば、ネガティブに捉えかねない情報をあえて公開しません。
予備校のビジネスは言わば”入会ホイホイ”です。いかに受験生に入ってもらうか、ここが勝負ですからね。入り口は易しくしてあげた方が入ってくれる人が多いに決まっています。そりゃ現実的に頑張れそうな勉強時間を提示してあげないと、獲物は興味すら示してくれませんから。
やりゃ受かる資格ほど簡単なものはない
予備校ビジネスの現実を理解したところで、ここからは獲物としてすでに”喰われ”かけている皆さまを勇気づけられるような話を展開していきたいと思います。
私の役割は決してUSCPAへの挑戦を止めるものではありません。むしろ、この資格の認知度を上げ、さらに活躍の場が広がることを願ってやみません。自分自身の情報発信で皆さんの背中をポンっと押して(本音はケツをムチで叩きまくって)あげたい、と思ってこの記事も書いています。
獲物は大人しくしていたら終わりです。出来ることはただ一つです。
恐れることはありません。USCPAは確かに会計知識ゼロのど素人が1,000時間程度の学習で受かるような生ぬるい資格ではありませんが「やりさえすれば受かる」資格です。”量”がモノを言う資格なんです。才能なんてこれっぽっちも必要ありません。
名前は”米国公認会計士”なので、一見厳ついですが、文字通りの錯覚資産です。資格ホルダーを見ると「コイツ、只者じゃないな…」と思われるかもしれませんが、人並外れて勉強時間を確保できた人間だったと言うことだけ。決して天才なんてことはありません。
ここまで読めばそろそろ回答が欲しい頃ですよね。
「で、結局何時間勉強したらいいんだよ?」
分かります。私も受験生の頃は同じように調べて途方もなく続く受験勉強のゴールをイメージしていた、いや、もはや自分に言い聞かせていました。
私が語れるのはn=1情報です。確かに、現在多くの受験生の個人サポートをさせていただいていますが、全科目合格の実績は未だにありません。(完走までもう少し!の方も所属されております。)
そのため、自分自身の経験に基づいてお話をさせていただきます。
私がUSCPAの勉強を始めたのは新卒の冬。そこから1年かけて最終REGを合格するまで基本的には1週間40時間の勉強をベースに継続してきました。
1週間で40時間と聞くと、想像するしづらいですが、平日:4時間、休日:10時間だけ勉強すると到達可能なレベルです。
この前提で単純計算してみると、
40時間 × 52週間(1年間)=およそ2,000時間
絶望的ですね。予備校が吹聴している”1,000時間”の倍の数字になってしまいました。
ただ、安心してください。さすがに大型連休には遊びに行くこともありましたし、突発的な予定が入って勉強ができないことは決して珍しくありません。残業や会食がある日は1日1-2時間しか確保できない日もありましたからね。
52週間(1年間)のうち、週40時間の学習は8割継続できたと仮定を置いてみると、
40時間 × 52週間(1年間) × 80% = およそ1,600時間
現実的にはこれくらいの勉強時間を確保していたのではないかと思います。それでも”1,000時間合格説”の1.5倍以上あります。これが「無知な新卒がゼロから勉強を始めて合格」できるボーダーラインだと考えています。
”諦める”が手っ取り早い
前述の通り、私の場合は予備校が唱える説を大きく上回る勉強時間を確保する必要がありました。私が受験を決断したのは新卒の冬。確かに、社会人としての実務経験がないので、予備知識なんて簿記程度しかありません。そのため、学習内容への理解に時間を要したことは否めません。
”監査”がどう言うものか、さっぱり理解していませんでしたからね。
ただ、社会人をいくらか経験をした人でも、1,500時間程度の学習が必要なのではないか、と言うのが私の持論です。
そうなると、1週間でどの程度の学習時間を確保する必要があるのか。
1,500時間 ÷ 52週間(1年間)= およそ29時間
キリが悪いので29時間ではなく、30時間として考えていきましょう。
1年間で合格しようと思ったら、1週間で30時間以上は必要となります。家庭環境などによって難易度は変わりますが、平日:3時間、休日:7.5時間の勉強で達成できる水準です。
この学習時間をキープできない人は全科目合格の期間を伸ばすしかないですね。(私はUSCPAの試験は1年で終わらせるべき、と考えていますが…)
明日から毎週30時間勉強してくださいね。と言われても、正直難しいと思います。多くの人は今の生活に慣れきってしまっています。隙間時間などありません。
では、前述の勉強時間を確保するためにはどうするのか。私が推奨する方法はコチラです。
「仕事から帰って勉強する」を諦める
「家で勉強する」を諦める
「常識人」を諦める
手っ取り早く30時間の勉強時間を確保するなら3つ諦めることをおすすめします。
まず、1つ目は「仕事から帰って勉強する」です。多くの人は日中は仕事をバリバリこなし、家に帰ってから寝るまでの時間を勉強に充てようと考えます。
ただ、冷静に今までのことを振り返ってみてください。仕事を終えて疲れているのに、そこから勉強する気になったこと、ありますか?3時間も勉強できそうでしょうか。
ぶっちゃけ、ないですよね。そんな気力と体力が残っているなら、仕事のパフォーマンスを上げるべきです。
そう、社会人が勉強しようと思ったら、”朝”です。仕事後にやろう!なんて不可能です。
そして2つ目は「家で勉強する」を諦めるです。
自分の家ほど勉強に不適な環境もありません。気が散る要因で囲まれていますからね。休もうと思ってソファに居座ったら最後です。SNSを眺め、途中で終わってた韓国ドラマを再開し、ビールまで飲みはじめます。
ここまで極端ではないにしろ、家は安らぎの場ですからね。勉強する場所としては最悪です。高い緊張感のある場所へ金を払ってでも行くようにしましょう。
私のおすすめはシェアラウンジですね。周りは意識の高い人しかいません。サボってたら目立ちます。お金を払ってでも質の高い環境で勉強をするようにしてください。
最後に「常識人」を諦めるです。
毎週30時間の勉強には週末7.5時間程度の学習が必要です。もちろん、平日に3時間の勉強が前提の数字です。おそらく、大抵は7.5時間程度で足りることはありません。
残業や会食、内輪の飲み会に参加することもあるでしょう。皺寄せは全て週末にきます。1日10時間勉強をしなければ挽回できないことも珍しくないはずです。
睡眠時間よりも長く勉強するにはどうすれば良いか。常識を捨てることです。
狂ったように勉強してください。私の当時のスケジュール(受験直前期)はコチラです。
USCPA受験時代の休日(受験直前)
— 背徳タイシ (@hodoyoihaitoku) October 19, 2024
6:00 起床
6:15 前日の復習(@自宅)
7:00 復習再開(@スタバ)
8:00 模試見直し
12:00 昼食
12:15 過去問見直し
15:00 もぐもぐタイム(おやつ)
15:15 テキスト復習(苦手分野)
18:00 1日の総復習
20:00 晩飯
20:30 暗記ノート見直し
24:00 就寝
ざっくり計算すると12時間くらい勉強していたと思います。どう見ても普通ではないと思います。ただ、これくらいやらないと、十分な勉強時間を確保することは不可能です。
「今日はもう8時間頑張ったし、もう帰って良いよね」なんて言っていたらいつまで経っても受かりません。もう8時間か、あと4時間くらいやっとくか。これくらいのマインドセットでいきましょう。
「そんなに勉強できないや」と諦めて予備校のカモとなるか、「やりゃ受かんだろ!」と反骨精神丸出しで肩書を取りに行くか、皆さんの末路は今日この日の行動にかかっています。
アナタはどちらを選択しますか?
それでは。