SNSも携帯なかった昭和の小学生の話

SNSを始めて旧友たちと繋がると同級生の記憶力の良さには本当に驚かされるやら、呆れるやら、よくそんな細かなディティールまで憶えているなと感心させられる事が多々ある。
逆に僕の記憶力が悪すぎるのか、昔からクールでドライな性格だったのか、もしくはすでに若年健忘症が始まっているのか、あんな事、こんな事があったとまでは憶えているが、細かなディティールや何故そういう経緯になったのか、まったく理由が思いだせない事も多々ある。
これもそんな思い出だ。

どこの小学校でもそうなのかわからないが、僕の通っていた小学校の各クラスの教室には天井の近くにテレビモニターが設置されていて、たまに校長先生がテレビモニターを使って全校生徒に話しをしたり、生徒会に立候補した生徒がテレビ演説をするのに時々使われていた。そのテレビモニターを使って給食の時間に各クラスの代表が歌を披露するというあれはのど自慢大会なんだろうか、(でも優勝を狙うとかではなかった気がするし、毎年やっていたのかどうかもさっぱり思い出せない)そんな画期的?な催しが、小5か小6の時にあり、なぜか同級生三人と一緒にクラス代表で歌う羽目になった。

4人とも別段歌が上手だったとはお世辞にも言えないし(のちにその内の一人は大人になってからカラオケが上手と判明)、なんで恥ずかしい思いまでしてそんな催しに出る事になったのかも今では全然思い出せない、一体全体誰の策略だったんだ?旧友のY、SそしてHよ。君たちはクラス代表で出るからには責務と結果を残さなければならないという使命感に燃えていたのか?君たちを突き動かした情熱はなんだったんだ?
だいたいそもそも君たち3人で十分良かったのではないのか?
それにあの曲はないぞ、よりによってあの曲は。
もっと他の楽曲の選択肢はなかったのか?
当時の小学生が選ぶ歌だからアニメソングはまーわかる。
のどかな給食の時間に北斗の拳のオープニング、クリスタルキングの雄叫びで『your shock!! 愛で空が落ちてくる~』なんて歌われたら低学年の子供らはビビってせっかくの給食時間が悲鳴と怒号の阿鼻叫喚の地獄絵図で歌えるわけがない。
かといって男四人でレオタード着てキャッツアイを唄ったら、それこそ誰が瞳、泪、愛、そして俊役をするかで歌う前から男と男のプライドをかけた仁義なき戦いが始まるのは明らかだ。
(瞳役は僕に決まってるけど)
だいたいアニメソングにしなくても当時はザ・ベストテンの全盛期だったのだしなぜ歌謡曲を選ばなかったのか本当にもう訳がわからない。
それにそうだこれ書いてて思い出した!君たちはご丁寧にも唄った最後の決めポーズまで考えていたぞ!確かに僕もしたけど…
あの頃からきっと君たちは人を喜ばせるエンターテイナーだったんだね。
見習うよ僕も。
唄った曲。
それはキャンディ・キャンディ。
しかもオープニングでなくエンディング…。
あーあの頃ぼくらはアホでした。

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